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【イベントレポ】ゼロ期生1年間の集大成!プレゼン大会(後編)
昨年11月30日、NOT DESIGN SHCOOL(通称NOT)の1年間のカリキュラムを締めくくる集大成として、プレゼン大会を開催しました。
これまでプレゼン大会はクローズドに行っていましたが、今回初めて誰でも参加できるイベントとして、ゼロ期生の中から4名の生徒がプレゼンターとして参加しました。申込者数は増枠を重ね、最終的に90名の方にご参加いただく一大イベントとなりました!
このnoteでは、当日のプレゼン内容と実際に使用したプレゼン資料を交えながらイベントレポートとしてお届けします。今回はその後編です。
想いに共感してもらえるコーポレートサイトとは / サボ
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サボさんは、もともと一般企業で事務職として働いていましたが、オンラインのデザインスクールで学び、未経験からデザイナーへと転身。趣味の旅行を活かし、月に1回のワーケーションを実践しながら、現在はフリーランスデザイナーとして活動しています。
90株式会社様のコーポレートサイト制作コンペ
今回のコンペでは、オンライン英会話スクール「90English」を運営する90株式会社様のコーポレートサイトのデザインを制作しました。
今回のコンペは、オンライン英会話スクール「90 English」を運営する90株式会社のコーポレートサイト制作。クライアントの要望は、「信頼感を与えたい」「ビジョン・ミッションを共感してもらいたい」「採用につなげたい」というものでした。
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デザインの制作プロセス
デザイン制作は以下のプロセスで進めていきました。
1. ヒアリング
会社の設立背景やロゴに込められた想いを深掘りし、複数提示された参考サイトの意図を整理します。単なる質問ではなく、「私はこう感じたが、合っていますか?」という具体的な問いかけを意識し、デザインの方向性を明確にしました。
2. 調査・分析
デザイン制作に入る前に、徹底した調査・分析を実施しました。特に重視したのがSNSの口コミ調査です。実際の受講生の声を分析し、「初心者でも安心して続けられる」「オーダーメイドの学習ができる」「挫折しないよう手厚いサポートがある」といった共通の評価ポイントを抽出しました。この結果をもとに、「挑戦しやすく、続けやすい環境」をデザインに反映させることに決定します。
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3. コンセプト設計
コンセプト設計では、「挑戦」と「支援」という相反する要素をどのように融合させるかが課題でした。挑戦を表現するには力強さ、支援には優しさや温かさが必要です。この2つを「挑戦4:優しさ6」の割合で組み合わせることに決定し、デザインの軸を定めました。さらに、英会話だけでなく人生を変える挑戦をサポートする企業として、キーコンセプトを「LIFE changing company」と設定しました。
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4. デザイン制作
最終的に完成したサイトは、90株式会社様のビジョンやミッションがしっかりと伝わり、温かみと力強さが融合したデザインに仕上がりました。例えば、ファーストビューでは女性が未来を見つめるシーンを配置し、光が差し込むことで明るい未来への挑戦を表現しています。
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(実際のプレゼンでは、他にも細かくポイントを紹介してくれました)
デザイン完成後、サイトのStudio実装もサボさんが担当しました。トップページのファーストビューを集合写真に変更するなど、さらに「らしさ」を強調できるように調整していきます。完成したサイトは90様の担当者にも大変喜んでいただけました。
実際に制作したサイトはこちらです。ぜひサイトもあわせてご覧ください!
コンペを通じて得たものや感じたこと
今回のコンペを通じて、サボさんは改めてクライアントの思いを深く理解するためのヒアリングの重要性を実感したそうです。また、限られた時間の中でも調査や分析といった上流工程を丁寧に行うことが、質の高いデザインにつながることを学びました。「思いが伝わるデザイン」は感覚だけで生まれるものではなく、しっかりとした準備の積み重ねが不可欠です。最後に、これからもNOTでの学びを活かしながら、デザインに励んでいきたいと語ってくれました。
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1年間の課題制作で見つけた、自分らしい表現力 / さく
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さくさんは、小規模なWeb制作会社でデザイナーとして働く中で、フィードバックをもらえる環境の少なさに課題を感じ、NOT DESIGN SCHOOLへの入学を決意。デザインスキルだけでなく、「自分らしい表現とは何か?」を模索しながら課題に取り組んできたそうです。プレゼンでは、さくさんががこの1年間で向き合った3つの課題と、その中で得た気づきを紹介しました。
迷走と試行錯誤の名刺課題
最初に取り組んだのは名刺課題です。この課題に約5ヶ月を費やした理由は、「自分の強みが何なのか」を明確にできなかったことにありました。最初に提出したデザインは、本名に「桜」が含まれることから、桜のモチーフを取り入れて作成しました。しかし、ターゲットやコンセプトが曖昧でメンターからも「伝えたいことがわからない」と指摘され、1回目は不合格となりました。
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そこで2回目はタロットカードをモチーフにしたデザインに挑戦しました。自分の好きな幻想的な世界観を取り入れたものの、「独自性はあるが、ビジネスシーンでは適さないのでは?」という指摘を受け、再び不合格に。
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最終的に合格したのは、フクロウをモチーフにしたシンプルなデザイン。ビジネス用途には適したものの、「シンプルすぎる」という課題が残りました。この経験を通じて、「自分らしい表現とは何か?」という問いを深く考えるきっかけになったそうです。
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バナー課題で学んだ、情報整理の大切さ
名刺課題と並行して取り組んだバナー課題は、なんと約1ヶ月という短期間で合格しました。「割れない素材を使用したお皿のブランド」をテーマとして、一人暮らしの女性 ・ミニマリストの男性 ・レストランのシェフ、この3つのターゲットごとにバナーを制作。情報量を絞り込み、ブランドイメージを統一することを意識した結果、1回目の提出で合格することができました。
この課題を通じて、デザインの上流工程の重要性を実感。リサーチをしっかり行うことで、迷わず制作を進められることを学びました。
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「自分らしい表現」の答えが見えたコーポレートサイト課題
最後に取り組んだのは、「手編みの道具を販売する企業」のコーポレートサイト制作です。ターゲットを20代の若い世代に設定し、「ノスタルジック × ロマンチック」をテーマに、サイト全体の世界観を作り上げました。
もともとアパレルブランド向けに手編み製品を納品する仕事をしていたさくさん。これまでの経験を活かし、サイト内の装飾はすべて手編みで、キャラクターイラストも自作されたそうです!結果として、1回目の提出で文句なしの合格を勝ち取りました。
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全体のデザインは、ぜひさくさんのnoteからご覧ください!
自分らしさを活かすデザインへ
さくさんがこの1年間で得た最大の学びは、「自分らしい表現とは、今までの経験や価値観を形にすること」だということです。NOTを通じて、スキル習得だけでなく自分自身を見つめ直す機会にもなったそうです。これからもさらに良いデザインを生み出していきたいと語ってくれた、さくさんの今後を楽しみにしています!
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おわりに
NOT DESIGN SCHOOLでは、デザイナーとしてのビジネススキルやプレゼンテーション能力を高めることを目的に、定期的にプレゼン大会を開催しています。今回の大会では、プレゼンターの生徒たちがこれまで制作した作品やそのプロセスを論理的に整理し、多くの参加者が見守る中でプレゼンテーションに挑戦しました。
プレゼン大会は、デザインの意図を的確に伝えるだけでなく、自分の考えを深め、資料作成や発表のスキルを磨く貴重な機会でもあります。これからもNOTでは、実践的な学びの場を提供しながら、生徒たちの成長を支えていきます。
今回の大会が、参加者にとって新たな気づきや学びにつながる機会となっていれば嬉しいです。プレゼンターの皆さん、本当にお疲れさまでした。そして、ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました!
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この記事を書いた人
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元パティシエのWebデザイナー。NOTではコミュニティマネージャーを担当しています。Studio Expertsに加盟し、Webサイトを中心としたクリエイティブ制作を行っています。
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