12周年を迎えた今改めて「M.S.S. Period」聞いて


M.S.S Project 12周年おめでとうございます!これからも変わらず大好きです。


今回はタイトルの通り、12周年を迎えた今「M.S.S. Period」を聴いて思ったことを自分のメモも兼ねて綴っておきます。これが正解なのか検討外れなのかは私にも分かりませんので妄想マシマシですが、折角なのでここに記します。


そもそも「M.S.S.Period(以下ピリオド)」は2020年2月7日に初演の「M.S.S Project Tour 2020 PERIOD - The Next Phase 」豊洲公演にて初お披露目された曲です。

以前こちらでも語ったことがあります【https://note.com/notchto_ko7/n/nd9bac60088be】

2020年の冬ツアーは2019年9月9日に10周年を迎えた4人にとって10周年後初のツアーであり、初の音楽のみのツアーに挑戦した革新的なものでした。発表された当時は本人達も何処か緊張した様子だったのが個人的に印象的です。


記念すべき10周年を華やかに彩る新たな試みである音楽のみのツアー!そこで掲げられた表題は「period」と終止符を意味する単語。多くのファンが困惑しつつその後ろにくっつく「The Next Phase」という言葉に安堵した事でしょう。


当時はこのタイトルについて深く考えてはいませんでした。10周年という区切りを付けてさらに頑張るぞ!くらいの気持ちなのかな〜と思ってました。ですが、今ふと立ち返りこのツアーと表題曲を思い出すと何となく勘繰りたくなる要素が多いことに気付きました。


まず「終止符を打つけど、次の段階へ」というライブタイトル。敢えてperiodだけで止めず「次の段階」という文言をハッキリと銘打った意味は何だったのでしょうか。毎回このタイトル部分は話し合って決める、といつかの生放送で話していたのを思うと、適当だとは思えません。PEFでのFBから語られた理由に感銘を受けた人も沢山いるはず。


10周年という記念すべき年に敢えて「終止符」という単語を選ぶ理由は極論、あまり無いんです。それでもこうして言い切った事は、はっきりと次の段階へ進むという決意表明にも聞こえます。


そして、12周年を迎えた今、四人は元々所属していた事務所を去り、正真正銘の四人の会社を、居場所を作ろうと踏み出しました。私は今この
瞬間こそが「The Next Phase」なんじゃないか、と感じています。


つまり、本当は10周年を迎えた年で「事務所の退所」「四人で新たに独立」をしたかったのではないか?と考えました。


10年という決して短くない期間、かつ現実的に節目と言え、分かりやすい数字。大きな決断をするのにこれ程整った状況は無いんじゃないかなぁと思います。12周年という数字の見栄えとしては格好付かない並び、大きな決断であるほど、普通の感覚であれば10周年に合わせるのでは?と勘ぐりました。


しかしそれが実行されなかった理由が正に「新型コロナウイルスの大流行によるツアーの中止と大赤字」なのではないかなぁ、と思います。


 
ツアーを完走出来なかったこと、現実的な金銭の問題による独立への不安……様々な理由があるかもしれませんが、独立出来ない状況に立たされた、と考えられます。勿論全くそんなことなくてこの自粛期間で寧ろ独立の思いが高まったのかもしれません。なので、これはあくまで私の中での解釈です。ですが、periodのアルバム曲のみサブスクリプションに長らく収録されなかった事などを思うと、水面下で色々と準備はしていたのかなぁ、と考える要素にはなるかもしれません。


そしてもう一つの理由として「M.S.S.Periodの歌詞と四人の独立の理由」についてです。


2021年9月9日 チャンネル限定生放送で台本に起こしてまで語られた四人の独立の理由は「自分達だけで独自に新たに挑戦したい気持ちが高まったこと」「ファンの方々との向き合い方について改めて見直したい」「年齢的にもこのタイミングでの挑戦がラストチャンスかもしれない」など、主にこの3点だったように思います。これらを踏まえた上で改めてピリオドの歌詞を見ていくと、



僕らの思い出 過ぎ去る景色から あっという間に消えてしまうのかな
何時か君に伝えたくて 手繰り寄せた運命までも
儚く散って忘れるのかな
僕らの鼓動は 焦るほど高まる だって時間は巻き戻らないから
何時か君に伝えたくて 走る僕は全力だった
暗闇の中 追いつけるかな 


まず、FBさんの作る表題曲における「」は基本的にファンを意味することが多いと思っています。特にファンタジア以降はそれが顕著で、感謝を伝えるための、時には激励してくれるような「君」に寄り添う歌詞が多いのが特徴的です。それを踏まえた上でこの曲を見ていくと、


入りの歌詞は実は案外後ろ向きというか、後悔を歌うフレーズが多いのが印象に残ります。過ぎ去る思い出、時間は巻き戻らない、と過去を美しく、尊いものだとしつつ、暗闇にいる今の僕は昔と少し道が逸れ、君と剥離している雰囲気を感じ取れます。


ありふれた世界の果てで 砕け散ってく理想を眺めてた
地平線の前で佇むだけなら 誰にもできるから 


ありふれた普段の日常で消えていく沢山の人の理想を見てきた
でも、佇むだけでは何も始まらない、そんな意味を感じます。
ピリオドは一貫して何かに後悔したり、立ち止まったり、現状維持で留まっていたり、そんな人に「踏み出してみよう」と訴えかける曲なんです。


一旦サビを飛ばして2番を見ていきます



僕らの心は 二度とは戻らない あっという間に変わる光景から
何時か君に伝えたくて 何もかもを投げ出す僕は
光を目指し 歩み続ける
ありふれた世界の果てで 叶わない夢を見続けてた
だけどまだ僕たちは それでも何かが
変わると分かってた


2番も1番と同様に過去を回想していますが、こちらではさらに前向きなメッセージが多いです。昔夢見た君に伝えたい言葉を伝えるためになりふり構わず歩き出す。叶わない夢かもしれない高い何かを目指している。でも、それでも、何かを始めることで「確かな変化」が訪れると分かっていた。


そして2つのサビを並べると


ピリオドを超えて 夜明けを待つ
たとえそれが幻だって
手紙には何も書かれてない だけど僕は信じてたんだ
ピリオドを超えて 朝日を待つ
たとえそれが幻だって
手紙には何も書かれてない 僕は文字を書き始めてた

 
太陽が中々昇らない日もあるかもしれない。それは掴めない幻のような夢かもしれない。それでも僕は終止符を超えてさらに歩き出す。明るい未来を目指して。


そして「手紙」という単語。手紙はどこかに宛てて書かれるのが一般的ですが、ここでも似たような解釈で使われているように思います。


何も書かれていない手紙はまだ踏み出せない誰かで、でも僕は何よりも先にペンを取り文字を書き始める……つまり、行動し始めているということでしょうか。


ピリオドを超えた先にあるんだ
闇も光も飲み込む全て
ピリオドを超えてこれから先で
待っているよ 君を



今までは待つばかりだった、幻かもしれないとさえ述べていた僕はここで確信を持つように言い切ります。踏み出した先には辛い事もあれば、楽しいこともある。でも、その全てを経験しても求めた「すべて」がある。


僕は既にピリオドを超え、まだ超えられていない「君」を置いていかず待っていてくれる。

そうしてこの曲は締めくくられます。



「自分達だけで独自に新たに挑戦したい気持ちが高まったこと」
「ファンの方々との向き合い方について改めて見直したい」
「年齢的にもこのタイミングでの挑戦がラストチャンスかもしれない」


この3つの理由と、periodの歌詞に、私は相関的な関係をやはり感じてしまいます。彼らが12周年の再出発に選んだテーマは「原点回帰」であり「応援してくれる皆と近い位置に立つこと」でした。


何時か君に伝えたかった事を改めて伝えにいく かつての夢を追うためにもう一度手探りな暗闇の中を歩き出す。そんな事を歌う曲を10年の節目に、periodと名付け、次の段階を示唆するライブを開催した。そして12周年の今、何もかもを投げ出して再出発したその意味を深く考えたくなります。

もし10周年の段階で再発進の方向を伝えられた時、この曲はきっとファンに「心配しないで」そんな気持ちを届けてくれたに違いありません。


M.S.S.Periodは、新たにスタートを切り、次の段階へと走っていく彼等が「安心して着いてきて その先で待ってるから」と寄り添ってくれる そんな優しい曲なのかもしれません。

まあ妄想だけどネ!




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