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Tea break17 失敗から学んだこと

noteを始めたのは、自分の体験や経験から学んだことを共有したいと考えたからです。これまでに様々なエピソードをお伝えしてきましたが、今回は私の失敗談を述べたいと思います。

5歳児の秋、忍者ごっこで使う手裏剣を折り紙でそれぞれの子どもが自由に作っていた時のことです。


おとなしくて、友達や保育者の言うとおりに動くAちゃん

Aちゃんは学級の中で自分の気持ちや考えを表現する姿が少ない子どもでみんなの後をゆっくりとついてく様子が多くありました。

3月生まれでのんびり活動するBちゃん

Bちゃんは月齢が低く、自分で話を聞いて理解して取り組むより、活動が始まってから友達や保育者に個別に支えてもらいながら活動し始める子どもでした。

子ども達が大きく伸びる秋の遊び

秋の遊びで忍者ごっこが始まりました。自分が使う手裏剣を折り紙で作っている時に、Bちゃんは上手く折ることができず困っていました。
それに気づいたAちゃんがBちゃんの横に座り、手裏剣の折り方を教え始めました。AちゃんとBちゃんは家は同じマンションですが、保護者同士の関係があまり良好ではありませんでした。それでも二人の子どもは活動のペースが似ていて良好な人間関係を築いていました。

保育者の読み取り

その姿を見て私は「自分からBちゃんに教えようとするAちゃんの育ち」が嬉しくてしばらく離れたところで様子を見守っていました。

AちゃんとBちゃんの気持ちのズレ

初めはAちゃんが声をかけてくれて嬉しい気持ちのBちゃんでしたが、少しずつ表情が曇っていきました。

困っている友達を見つけて声をかけるAちゃん

Aちゃんの説明がわからなくて嫌だったのか、手裏剣がすぐに完成しないことが嫌だったのか、Bちゃんの気持ちは益々嫌な気持になってきていると私は気づいていました。
しかし、Aちゃんの「自分から声をかけ教えてあげたことでBちゃんが手裏剣を作れた」という達成感を感じられるよう見守ることにしてしまったのです。

思いもよらなかったBちゃんの行動

この場面が5歳児未満クラスであればもう少し近くで見守るところですが、私は「5歳児担任」という思い込みで、この時はずっと少し離れたところから見守っていました。
そしてBちゃんは担任の想定外の行動に出たのです。

言葉で表現するより先に友達を噛んでしまいました

Bちゃんは自分の嫌な気持ちを嚙むことで表現してしまいました。

この失敗から学んだこと

Aちゃんのケガは幸いなことにBちゃんが本気で噛んだわけではないので腕に少し歯形がついた程度でした。
しかし、優しい気持ちからBちゃんに教えてあげようと考えたAちゃんは驚いただろうし、なんで?と傷ついたと思います。
一方、自分が噛んでしまった事実や、噛まれた時のAちゃんの表情を見てBちゃんの心もまた、傷ついたと思います。
私は保育者として
・ あらゆることを想定し、何かあっても止められる距離(もっと近く)にいるべきだった。
・ Bちゃんの月齢を考慮し、2人のかかわり方にもっと早く援助すべきだった。
・ 何が嫌なのかBちゃんの気持ちを読み取り、言語化するべきだった。

以前、保育は職人技で経験則によるところが大きい、と述べましたが、その自分の経験則を過信し、思い込んだ結果が招いた出来事だったと今でも時折振り返ります。

私はこの出来事から保育の予想を立てる時に、保育者の思い込み、経験則に偏っていないか、目の前の子どもを正しく捉えているか、をしっかりと加味することが重要だと学びました。

この出来事の後のことはまた後日記事にしたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございます。
明日も楽しい保育でありますように♡

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