Tea break2 見えないものを理解する
若い保育者に「保育をするうえで何が一番難しい?」と尋ねると大抵、「幼児の内面理解」という答えが返ってきます。
幼児は自己表現がまだ未熟で言葉はもちろん、その他の表現も十分にすることが難しいと思います。これは当然といえば当然のこと。生まれてからまだ7年未満なのですから。
では自己表現が難しい幼児の内面を理解するには何が必要なのでしょう。
経験でしょうか?知識でしょうか?想像力でしょうか?
どれも大切ですが、若い保育者がこれらを身につけるにはある程度の時間が必要ではないでしょうか。
でも、今目の間にいる子どものために何かしたいと考える若い保育者に
「時間がたてばできるようになるよ」ではアドバイスにならないので、私は
子どもの内面を理解するための手がかりとして、
『表情・仕草・つぶやき』に注目してみよう、と伝えるようにしています。
保育者の読み取りを交えない、事実だけを見とる。
例:折り紙をしていたA児は折っていた紙が思ったように折れずに嫌そうな表情をした。
この中の「思ったように」と「嫌そうな表情」は保育者の読み取りであり、Aちゃんのその時の気持ちは不明です。
この場合は
例:折り紙をしていたA児は折っていた紙にしわが入り(←もしかしたら破れたのかもしれません。その場合はその事実を描きます。)眉をしかめ周りをきょろきょろしていた。
こう書き表すことで、この記録を読んだ第三者が、自分とは違う視点の読み取りをアドバイスしてくれるかもしれません。また、書き手の思い込みはある意味恐ろしいことで、「こうにちがいない」と保育者の思い込みだけで保育が進んでいく場合もあり、それを防ぐ意味もあります。
私は、この事実だけを描くことは日案・週案・月案の『現在の子どもの姿』を書き表す時に大切にしています。
事実だけを描く。
こうすることでこれらの計画案はPDCAサイクルにも活用できる記録となります。
子どもの内面を的確に捉えることで次にどんな手立てをもってねらいを達成しようか、という計画につなげていくことができます。
子どもの内面は見えない。見えないから読み取るのが難しい。でも一番大切なことだとわかっているから若い保育者はなんとか「読み取りたい」と考えているのだと思います。
一つの手立てとして表情・仕草・つぶやきに注目してみてはいかがでしょうか?
今までと少し違う視点を持てるようになるかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございます。
明日も楽しい保育でありますように♡
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