新卒第一号社員がスマートホーム開発のプロダクトオーナーへ
NOT A HOTELは創業以降、各業種において経験豊富なメンバーを中途採用で揃え、いわゆる“立ち上げ期”を走ってきた。しかし、そんななか1名だけ新卒社員が存在する。それがプロダクトマネージャーの二ノ倉翼(にのくら つばさ)だ。
二ノ倉は大学四年生時、NOT A HOTELの問い合わせフォームから自らインターンを志願。プロダクトマネージャーの経験すらなかったものの、周囲から振られる高いレベルの要望を打ち返し、新卒入社の前例をつくった人物だ。インターン生から正社員となり間もなく1年。ひたむきに駆け抜けてきた日々を振り返る。
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入社の決め手は“超自律”文化ーーインターンから新卒第一号社員に
ー二ノ倉さんは2023年の4月に新卒入社しましたが、2022年からプロダクトマネージャーとしてインターンを約10ヶ月経験してきました。そもそも何がきっかけで、NOT A HOTELを知りましたか。
二ノ倉:NOT A HOTELを知ったきっかけは、濵渦さん(NOT A HOTEL CEO)のnoteですね。 特に起業する背景をまとめたこのnote を読んで、“ゼロから世の中に新しい価値を生み出そうとしている”とワクワクし「自分もこの会社で働きたい」と思うようになりました。
ープロダクトマネージャー(ソフトウェアチーム)という役割は自ら志願を?
二ノ倉:任されたことなら、なんでもやるくらいの気持ちでいたので、正直特別な思い入れがあったわけではありません。ただ業務を進めるなかでその面白さや複雑さを知り、のめり込んでしまいました。プロダクトマネージャーは選択肢を比較検討し、限られた時間で意思決定していく能力が必要です。当時はインターンという立場ではありましたが、日々の業務のなかでその役割の重要性はひしひしと感じていました。
ー先ほど、「自分もこの会社で働きたい」という言葉も出ました。インターンとはいえど、選考を受ける気持ちで日々臨んでいたと思うのですが、実際インターンの日々はいかがでしたか。
二ノ倉:インターンの機会をもらったからといって、内定が確約されていたわけではなかったので、とにかく自分のポテンシャルや能力を証明するしかないと思っていました。スマートホームチームのプロダクトマネージャーにアサインされたのですが、全てのことが未経験だったので、ゼロから自分で学び、考えなくてはならないことも多く、最初は苦労しました。
二ノ倉:あと、すごく印象に残っていることがあります。2022年当時は AOSHIMAも建設途中で、これから開業を迎えるフェーズでした。でもメンバーのみなさんが自分たちのプロダクトを信じて疑わず、とことん楽しそうに働いていたんです。普通なら不安な気持ちがあってもおかしくないじゃないですか。こんな人たちの傍で働いてみたいと、より一層思うようになりましたね。
スマートホームのプロダクトオーナーとしての高い意識
ー今はスマートホームのプロダクトマネージャーとして活躍していますが、右も左もわからなかった入社当時、働くうえでどんなことを意識していましたか。
二ノ倉:自分に関係あるかないかは置いておいて、まずはインプットとアウトプットの量を増やすことを意識しました。いろんな資料に目を通したり、ミーティング中は必ずメモをとることはもちろんですが、そこで学んだことをアウトプットする場をいただき、その反復を繰り返すようにしましたね。
ースマートホームチームは社内のメンバーだけでなく、社外のパートナー企業とも深く連携するチームですよね。
二ノ倉:そうなんです。たとえばFUKUOKAの立ち上げの際は、行政や施工業者の方ともコミュニケーションをとりながら法的要件やスケジュールのハンドリングをしたり、社内外問わずにステークホルダーを巻き込んでプロジェクトを進める必要がありました。自分だけではどうにもできなかったからこそ、その分だけ学びも大きかったように思います。
ーステークホルダーを巻き込んでプロジェクトを進めるなかで、二ノ倉さん自身がどんなことを意識していたのでしょうか。
二ノ倉:あらゆる情報を分散させないように僕がしっかり管理し、社内のエンジニアや外部のパートナーに依頼するスコープを明確にすることは徹底して意識していました。あとは、ハードウェア側の仕様や前提条件によってソフトウェアの仕様が規定される部分があるので、ハードの理解にも努めましたね。そのため、できる・できないの検証を丁寧に繰り返すサイクルを、自分を含めチーム全員で最速で回すことに注力していました。
“それなりのもの”ではブランドは生まれない
ー入社以降、一番印象に残っている出来事はありますか。
二ノ倉:ある機能をいざリリースするタイミングで、実際にアプリを使ってみたCXOの雅意さんが「もっと改善できる。リリースを遅らせてでも、やり切ろう」と判断されたことですね。僕らチームとしては「いい機能ができたから、世の中に出せるよね」と思っていたんですが、雅意さんはよりよいユーザー体験のために妥協しない姿勢を貫かれていました。決してコストが低くないスマートホームをあえて入れるからには、お客さまにとって明確な価値があるものでなければ意味がないということに気づくことができた出来事でした。
ーでは最後に、2024年の“超えていきたい常識”を教えてください。
二ノ倉:“新卒の常識を超えていく”ですかね。新卒として入社して、間もなく1年が経ちますが、いい意味で新卒扱いされない環境だなと振り返って思います。まだまだプロジェクトのハンドリングに終始してしまっている部分が多いので、プロダクトの長期的な方向性を決められる存在になりたいです。新卒とはいえ、今後は自らプロダクトの未来をCXOやCTOに提案していきたい。そして長期的にはプロダクト全体の責任者を目指したいです。今後も遠慮することなく、どんどんチャレンジしていきます。
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