やっぱ、ロマコメはいいね!/実直に進行中/ちゃんと悩もう
2021年6月14日
映画『ブエノスアイレス恋愛事情』を見た。これがめちゃくちゃ良くって、いろんな人におすすめしたい。
ザックリ説明すると、南米アルゼンチンの首都ブエノスアイレスに暮らす30代の男女のロマコメ。歴史的な建築物のすぐそばに建築される現代的デザインの建物たち。雑多で無節操とも思える都市の中で、この2人は人と繋がることに挫折してしまい、ひきこもりがち。で、住んでいる家が「靴箱」と称されるワンルームマンション。隣り合う棟に暮らしずっと接点のない2人が出会うー、というお話。
ロマコメといってもドタバタものではなく、ストーリーはなんてことないんだけど、とにかくディテールが面白い。恋愛事情というよりも建築事情っすか? 住宅事情っすか? 言いたくなるほど建築物がフィーチャーされてるわ、チョイチョイ日本のカルチャーは出てくるわ、ウディ・アレンの『マンハッタン』を見るシーンは出てくるわで、「この映画いいわ、大好きだわ」で、ラストがもう最高!
アルゼンチン・スペイン・ドイツ合作の2011年の映画で監督もキャストも知らない人ばかり。主演女優のピラール・ロペス・デ・アジャラは、ちょっとサラ・ポールソンにも似た上品な美人。
やっぱ、ロマコメはいいね。
こんなに『ブエノスアイレス恋愛事情』について書くならレビュー記事を書けばいいのだけれど、先週宣言したとおり、たまりにたまった映画レビューを目下せっせと作成中。1日平均2記事、どんな映画だったかな、と思い出しながら書いているのでなかなか時間もかかる。
その一方で次々と映画を見ているわけで、気に入った映画だったらすぐにレビューを書けばいいものをー。が、そこは「原則見た順番どおりに」という自分で立てた計画を守りたい。
こういうとこ、自分でも案外、律儀で実直だな思う。
しばらく前に買ってそのままにしていた本『女のお悩み動物園』(ジェーン・スー著)を読む。悩んでいる人の特徴と傾向を分類して、それを動物になぞらえてみるという主旨の本。表紙の雰囲気から勝手に「動物占い的」なものをイメージしていたら、あらま、いい意味でぜんぜん違ってた。
悩みの裏側には、固定観念や社会制度といった自分ひとりではどうすることもできないこともある。なのに感情的になったり、独りよがりになったりしてこじらせてしまう私たち。
自分は何タイプか、あの人はー、でどうこうという本ではない。悩みには意味がある、むしろちゃんと悩もう、といっているような骨太で硬派な1冊。