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最近読んだ本の感想「日本人は「やめる練習」がたりてない」

こんな異質な世界があるとは思わなかった。いい意味でかなり衝撃を受けた。マレーシア教育の多様性だ。さまざまな人種、宗教が混在している国だからこそ、そうした教育が生まれたのかもしれない。
子供に様々な体験をさせるべき、選択は自分で。日本人は寛容性を持っていると思っていたけれど、たしかに公共の場での子連れにたいする態度はあまり寛容とは言えないように思える。

言語について、マレー系はマレー語と英語、中華系はマレー語・中国語(福建語、北京語、広東語など)・英語、インド系はマレー語・タミル語(ヒンディー語)・英語といったように、公用語と各民族の母国語に加え、英語を話す方が多い。
こうした環境のなか、人々はほかの文化の人を理解することはできないにしても、それらをうけいれ、認めている

学校について、公立学校、私立学校、インターナショナル・スクール、政府の認可のないフリースクールがある。落第や飛び級あり、学校により入学年齢も異なる。その学校が自分に合わないと感じたらすぐにほかの学校に行ってしまうそしてこの転校に関してネガティブなことがない。
スポーツ大会、遠足、等への参加について意思表明を求められる。クラブ活動を続けてはいけない(1年たったら、ちがうクラブへはいるように言われる。いろいろなことを体験するため。)。こうして自分は何に向いているのかこども本人が体験できる。筆者の子供も日本にいるときより元気になったという。先生はこどもを真剣にみていて、いいところを褒めてくれる
そして、どこへいってもこどもは、かわいがられる

日本では、子連れは(特に幼児)はどこにいっても、煙たがらる。
昔、幼稚園の子供をつれて、クルマで長旅をしたことがあった。昼をすぎたころ、うなぎ屋にはいることができた。みんなおなかをすかしていた。やっとでてきたうなぎを食べだしたころ、子供がぐずりはじめ、大泣きがはじまった(きっと疲れていたのだろう)。すぐにおさまるかとおもっていたけれど、店の女将がきて「まわりの皆様にご迷惑になるので。。。。。」
わたしはこどもを抱いて、クルマに。車の中から店のお客さんがみえた。若いカップルが、哀れみのような視線を送ってきたのが印象的だった。(あなたたちも、そのうち経験するんだよ)と心のなかでつぶやいていた。
こういう経験から、電車のなかであかちゃんが泣いているとき、こまった表情をしているおかあさんにあかちゃんの仕事は泣くことですよ。)と心のなかでつぶやいている。

マレーシアの教育関係者は「良い学校があるわけではない。その子に合う学校があるだけ。」と話すという。筆者には、日本の学校は「我慢の練習」をするところと映る。

今ごろになって、政府は少子化対策を叫んでいる。だけれど、お金をつぎ込めばなおるというものでもない気がする。画一的な教育が生徒の偏差値しかみていないから、個々の生徒の適正を考えていない。マレーシアのいいところをこの本は教えてくれたとおもう、(マレーシアにも課題はあるはずだけど)、マレーシアのいいところ(特に教育とか寛容性など)を学べば、日本の問題のいくつかは解決できそうな気がする。
いつまでも本音を隠して、建前ばかり言っていては、先に進めない時代になっているということだと思います。


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