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Kaiserreich進捗状況128 ニューイングランド

(原文はこちらから)

こんにちは、Alpha Dogです!前回お会いしたときは、国粋フランスの進捗状況を見せた。あれからしばらく経ったが、そのあいだにニューイングランドをアップデートして現代の基準まで引き上げた。


つまり、アメリカのリワークってこと?


アメリカの大型更新なのかと思われる前に断っておくと、それはない。国の大きさ、それに今以上の膨大なコンテンツを作るとなると、これはもうとんでもない規模の作業になってしまうからだ。

ただ今の不格好な予備選挙システムはなくなる。それに合わせて大統領候補の数も少し減ってしまうが、それぞれのプレイに合わせて独自の指導者特性を得ることになる。

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新しいアメリカ指導者の一部

ニューイングランドを最近のKaiserreich水準に引き上げるための作業は一年前から始まった。ニューイングランドは0.8以来ほとんど忘れ去られていて、第二次アメリカ内戦の四大国家タグと比べると規模も小さかった。

しかしこれからは違う!かつての祖先ミニッツメンのように、ニューイングランドは民主主義の道しるべとなり、アメリカ大陸を超えて世界中を照らす。では本題に入ろう……。

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独立時のニューイングランド。アメリカと同じ「大恐慌」で生産に大きなデバフが入っている。また下記の通り戦争協力度も低く協商陣営の戦争にも参加できない。国家元首のウィルバー・クロスは当時のコネチカット州知事。

開始時の状況


1937年春、アメリカが暗黒時代に突入する中、カナダがニューイングランドに進駐、臨時政府が発足する。ニューイングランド住民のほとんどは戦争に反対しているため、ニューイングランドの指導者たちはカナダ政府に対して、アメリカ内戦からの保護を求める。

こうした事情があるため、ニューイングランドは協商の一員であっても他の国の戦争に参加できず、独立時の戦争協力度も低い。

ニューイングランドが十分な正統性を得ていれば、上のツリーのNFで、カナダに独立を要求することもできる。もっともカナダの与党によっては受諾してもらえないかもしれない……

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開始時のNFツリー

ニューイングランドの根強い反戦感情は、いまだに悪影響を及ぼす大恐慌にも絡んでいる。全国的に経済の戦時動員を進める際も、不景気問題はニューイングランド臨時政府にとって悩みの種となる。

しかし人々はまだ希望を失っていない。ニューイングランド政界の重鎮たちは、セオドア・ルーズベルト元大統領が提唱した「スクエア・ディール」を再現して、アメリカ北東部の景気を回復しようとしている。政府は大型公共事業や工場への投資などへの予算投下をおこない、ニューイングランドの大恐慌脱却と安定化を目指す。

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大恐慌からの回復ディシジョン。各種ディシジョンや経済NFを進めることで大恐慌から復興を早めることができるようだ。

選挙

アメリカ第一党は南部で、アメリカ社会党は中西部でそれぞれ大きな支持を得ているが、ニューイングランドではワシントン大統領の辞任から連綿と続く二大政党制の最後の牙城だ。そのためニューイングランドのすべての選挙は民主党と共和党のどちらかを選ぶことになる。大統領選挙で登場する人物は、それまでの大統領によって決まる。これによって、プレイヤーの選択肢ごとに若干のバラエティが生まれる。

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ニューイングランドの指導者一覧

軍隊

過激派や反動勢力に囲まれる中、ニューイングランド臨時政府は遅かれ早かれ戦争に巻き込まれることは十分に理解している。ニューイングランド独立からほどなくして、プレイヤーは2つの軍事方針のどちらかを選ぶ。

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参謀本部の多くは海兵隊出身であり、そのため特殊部隊の創設による人的資源の節約を支持している。CSAなどの陣営と違って、ニューイングランドには長期の消耗戦を戦い抜く国力はない。このプランは高度な訓練を受けた特殊部隊を作り、敵の未熟な民兵を突破する先鋒として運用する。このルートではニューイングランドの人的資源にデバフが入るが、特殊部隊ユニットには強力なバフが付与される。

これとは対照的に、ジョージ・ケニー将軍は別の解決策を支持している。彼はニューイングランドの経済を完全動員することで、総力戦遂行と自身の航空支援ドクトリンを実現させようとしている。

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軍事ツリー

南部の戦火

経済と政治のNFツリーに加えて、ニューイングランドには独自のツリーが存在し、来たる合衆国回復に向けて小国ニューイングランドの準備を進めることができる。ニューイングランド経済が回復すると、このNFツリーがアンロックされる。

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戦争準備ツリー

例えば「Reassess American Commitment」のNFは、協商がニューイングランド以外の陣営を優先した場合、(ニューイングランドの正統性を大きく上昇させることで)カナダ政府がそれまでの支援体制を見直して、ニューイングランドを合衆国の後続国家として支持してくれる。

またニューイングランドが反民主主義陣営に取り囲まれた場合、西部のアメリカ西岸国に接近することもできる。アメリカ民主主義最後の砦である両陣営は、協力してアメリカ暗黒時代の元凶となった過激派を粉砕できるだろうか?

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さらに、一部のNFは後述の「レジスタンスGUI」にも影響を与え、ニューイングランドの秘密諜報作戦を支え、臨時政府ならではのユニークなアドバンテージを得ることができる。

レジスタンスGUI

いまのニューイングランドに実装されているguiは、「Behind Enemy Lines」のNFを達成すると解禁され、敵のステートに小さなウィンドウが表示されるだけだった。このメカニズムを改修して、もっとユーザーフレンドリーなものに変えた。ニューイングランドはゆっくりと前進しながら近隣のステートに浸透して、現地の協力者たちと接触する。協力者たちは奪還した領土の管理や、全土の解放を支えてくれる!

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改修されたレジスタンスGUI。これまで出てきた「正統性」に加えて、隣接するステートでの迎合度上昇、レジスタンス扇動、部隊の蜂起などが行えるようだ。

復興

戦火が止むと、国中に大きな傷跡が残される。ニューイングランドはここで独自のNFツリーが解禁され、全国の復興と回復に取り組む。他のアメリカ内戦国家同様、ニューイングランドも復興中は大きなデバフが付与される。そのためツリーを進めて、ルートごとの方法で再建を支える必要がある。そして生き残った過激派レジスタンスにも対処しなければならない。

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復興ツリー。

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外交方針

そして内戦からの復興が完全に終わると、アメリカは未来の方針を選ぶことができる。外交方針には三つの選択肢があり、そのうちの1つを選ぶことができる。

1つ目がモンロー・ドクトリン・ルートだ。ニューイングランドは協商と縁を切り、新世界における覇権を再び宣言する。このルートでは、アメリカは独自陣営を結成して、ラテンアメリカ諸国とかつての関係を取り戻そうとする。

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2つ目は太平洋ルート。ニューイングランドは協商と縁を切り、太平洋の海軍強国としての地位を取り戻そうとする。このルートでは太平洋の民主国家と協力し、アメリカの利権を阻もうとする敵国と対決する。

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最後が親協商ルート。協商陣営が苦しい時代も心強い盟友であり続けてくれたなら、復興を遂げたアメリカがその恩を返す。その経済力と軍事力によって、かつての小さな協商国ニューイングランドは超大国アメリカ合衆国に変わり、自由世界のためにその力を捧げてくれるだろう。

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あとがき

最後にニューイングランドのNFツリーの全体図をここに貼る。これで今週の進捗状況はおしまいだ!最後にもう一度KR開発チームからみんなへ、これまで支えてくれてありがとう。我々と同じくらいニューイングランドを楽しんでくれたら幸いだ!

おまけ:最近公開された更新予告

イラン

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イラン、復讐に燃える獅子

前世紀、ペルシャは屈辱の連続だった。それは世界大戦の前夜、そして大戦が始まっても変わらなかった。国はロシアとイギリスのあいだで繰り広げられた「グレートゲーム」のコマとなり、内政でも脆弱で無能なガージャール朝に支配されていた。20世紀初頭には立憲革命が始まったが、君主は幾度となく変わり、立憲政府も脆弱さを露呈する中、とうとう無理やり世界大戦に引きずり込まれた。協商や中央同盟に占領されたペルシャは略奪され、打ちのめされ、ヨーロッパで戦争が終わってもなお戦火は止まなかった。北部の「ペルシャ社会主義共和国」を始めとする反乱や蜂起も毎日のように発生した。

こうした圧力は君主への不満となって爆発し、シャーこそがペルシャの脆弱さと病理の原因とされた。議会(Majlis)はまたたく間に急進化して反シャーに回り、それに軍も呼応して、とうとうイラン共和国が建国された。しかしこの共和国もまた脆く、さらに社会主義への傾倒を深めた。このためオスマンやドイツの両帝国、それに西洋諸国などの分離主義勢力がカージャール王党派を支援し、内政が勃発してしまった。

独立闘争の最中、初代共和国大統領のモハンマド・ファローヒ・ヤズディは軍によって辞任に追い込まれ、モハンマド・タダーヨン率いる新政権が発足、内戦を終結させた。こうして共和国は生き残ったが、代償も大きかった。テヘラン会議においてフーゼスターンを失い、国は大きな屈辱を味わった。イラン政界は戦後も安定しなかった。1929年選挙の結果、アフマド・カバム率いる改革党は圧倒的支持を得てタダーヨンから政権の座を奪ったが、彼もまた1933年にクーデターで失脚した。

アミール=アフマディペッシャンの両元帥はカバム政権を転覆させた後、アブドゥルホセイン・ティムールターシュアリ=アクバル・ダバル率いるイラン復古党の急進派に政権をゆだねた。彼らは現在「新イラン党」を名乗り、壮大な目標を掲げている。数十年続いた屈辱をそそぎ、失墜したイラン共和国を本来あるべき大国へと変えるべく、ティムールターシュたちは大改革を進めている……。

先日公開されたイランのリワーク予告。現在のカージャール朝が存続した君主国から新たに共和国となり、国家大衆主義者が政権を担っている。ロシアから支援を受け、国家元首もサヴィンコフに影響を受けているなど、更新後のロシアの設定も反映されている。
国家元首のアブドゥルホセイン・ティムールターシュは史実ではパフラヴィー朝ペルシャ帝国で宮内大臣(وزارت دربار)を務めた政治家。進歩主義的な改革でイラン近代化の基礎を築いた。また外交でも周辺諸国との関係構築に成功し、後のサーダバード条約に繋がった。しかしのちにレザー・パフラヴィーの信任を失って失脚し投獄、獄中で死亡した。不審な点も多く、また石油の国有化やソ連との接近を図っていたため、イギリスの不興を懸念したレザー・パフラヴィーに暗殺されたとの説もある。

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史実の白色革命をモデルにした「The President-and-People Campaign」ディシジョン。一年ごとに経済・軍事・社会のテーマを選び、地主や軍部の支持を保ちながら改革を進めるようだ。

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新しいイランの国境。ウルミア湖西岸をオスマンに占領され、南部のフーゼスタンにはオスマンの傀儡国家であるアラビスタン首長国が存在している。

開発チームには以下の通りコメントしている。

・史実の戦間期イランにはケマル・アタテュルクのように急速な西洋化・近代化を推し進めようとした政治家たちがいたが、レザー・パフラヴィーや列強の圧力によって実現しなかった。その重りを全部取り払ったらどうなるのかが開発の源。
・王党派、社会主義ルートはある。民主主義はあるかも。
・すでに39年までのコンテンツのコーディングは終了している。

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「国民帽子」の制定イベント。史実のパフラヴィー帽がモデルになっているようだ。

ポルトガル

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ポルトガル共和国記念日に公開された予告。ミッテルアフリカとの戦争にまけなくとも民主化できるルートが用意される。また設定やコンテンツも変わるとのこと。

エジプト

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かつてエジプト革命が成功した頃、国民は西洋をモデルにした自由民主主義の誕生を熱烈に支持した。だが蜜月は過ぎてしまった。ヨーロッパ民主国家は社会主義や新たな(そして時に極めて宗教的な)極右イデオロギーに染まり、民主主義最大の成功例であるアメリカ合衆国も苦難が続いており、多くのエジプト人は民主主義の成果に疑問を抱きつつある。極端な貧富の格差、未熟な軍隊、今なお国内経済のほとんどを占める外国銀行などの構造的問題によって、反ワフド党の機運は徐々に高まっている。さらに深刻なことに、こうした問題に対するワフド党政権の能力不足だけではなく、革命から10年で築いてきた制度そのものまで攻撃されている。ムスリム保守派は政教分離政策に反発し、労働者層は生まれたばかりのプロレタリアート階級への支援不足を批判している。さらに任期10年を超えてなお辞任の影すら見えないナハス首相の存在によって、党内からも民主的価値観への疑念が生じている。
1937年議会選挙が近づく中、ワフド党は立ち上がり、権威主義的で暴力的な対立政党を打ち負かし、今もなお一般エジプト人にとって最大の代弁者であると示さなければならない。

預言者生誕祭(ラビー・アル=アウワル)に公開されたエジプト王国更新の予告。

これまでの国家元首だったフアード1世は1925年のエジプト革命で親英的な態度が原因となって国を追われ、まだ幼いファルーク1世に代わってエジプト最後の副王アッバース=ヒルミ2世の弟デヴフィク・パシャが摂政として国家元首欄に存在している。

大まかな設定としては

・史実よりも重い戦時負担に耐えかねた国民が暴動を起こし、1926年にイギリスから独立。フアード1世は廃位。
・革命後はワフド党を中心とした立憲君主制国家となり、アラブ民族主義の中心となるも、国内問題は解決しなかった。
・1936年にはワフド党の優位も緩み、社会主義勢力や青年エジプト党ムスリム同胞団などが勢力を伸ばし、成人を前にして野心を燃やすファルークと協力している。

といった流れのようだ。

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「The Battle for Egypt」ディシジョン。農民や地主などの各階層を掌握して選挙での勝利を目指す。

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ワフド党によるエジプト共和国建国宣言イベント。

トルコ

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ケマルの遺志
かつてアナトリアを救った男、我らがパシャは亡くなった。その遺志を引き継ぐのはパシャの友人にしてトルコ国民であるイスメト・レシドの使命である。これから政府はガジの遺志に着想を得て、まったく新しい近代国家を建設する。反対は根強く、帝国は崩壊している。トルコの新たな巨人イスメトはこの大任を成し遂げることができるだろうか?

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こちらはトルコの更新予告。オスマンが敗戦した後のコンテンツとなっている。二枚目の国家元首は初代トルコ軍参謀総長のフェヴズィ・チャクマク。オスマン皇帝のアフメド4世は国民精神欄へ。開発チームによると史実トルコ共和国初期のようにカリフ位だけ残された状態らしい。

ボヘミア

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ラシーン書記長の暗殺事件によって、ただでさえ不安定だった政権のバランスは一気に崩れてしまった。立憲派(constitutionalists)は急進化し、政府に徹底的な主権拡大政策を取るように求めており、国民社会党の閣内招聘すらちらつかせている。これを受けてドイツ系の農業者連盟とキリスト教社会党は連立から離脱し、ドイツ民族派議会ブロック、ドイツ選挙連立(Wahlgemeinschaft)を結成した。この報せを聞いたウドルジャル議長は脳梗塞で倒れてしまった。
政府が崩壊したことで、議会は選挙を前倒しして10月28日に実施すると決議した。これは農業党の敗北を狙った戦略だ。結果が出るまでは総督(Statthalter)が政務を担う。選挙戦は熾烈なものになると予測されている。

チェコ共和国独立記念日に公開されたボヘミア更新予告。現在もオーストリア更新の一環として制作が続いている。ただ事前に開発チームから「複数の国が関係するコンテンツなので、完成にはまだ遠い」旨がアナウンスされている。



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