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東京サラダボウルがおもしろい 2025.02.09

今クール唯一見ているドラマがある。

お世話になっているベトナム語の先生がインスタにアップされていたのがきっかけで見始めたのだけれど、ベトナム語が度々出てくるし、私の仕事とも密接に関わっているので毎回とても興味深く見ている。

2月4日放送回のエピソード5「ティエンと進」は介護施設を舞台にしていた。

日本の介護施設で今まさに起こっていることが、リアルに描かれていたのだけれど一点だけ、事実とは違うなと思った点があった。

技能実習は限られた年数しかいられず、そんな外国人のために仕事を教えるのは教える側が大変」という部分。

技能実習は1号(1年)、2号(2年)、3号(2年)の3段階計5年に分かれていて、3号は特定の条件を満たす必要があり令和2年度は全体の10.2%、令和3年度は22.3%と(参考:令和3年度外国人技能実習機構業務統計 概要)割合は1号、2号に比べてそう多くない。そして、技能実習2号から3号に移行するタイミングで1ヶ月以上帰国する必要はあるけれど、それは特定技能3号として戻ってくる前提での一時帰国だ(開始後1年以内の帰国でも可)。

また特定技能制度が始まってからというもの、3号に移行せずに特定技能に移行することが多く、その場合は技能実習2号終了後に帰国しなくてはならないという決まりはない。そして特定技能は最大で5年働くことが可能(ただし転職可能)。

つまり現行の技能実習では短くても3年、長くて8年(技能実習3年+特定技能5年)就労可能ということになる。さらにその間に介護福祉士の国家試験に合格することで、在留資格「介護」として更新回数の制限なく働くことが可能だ。国籍によって、勤務年数の平均値は異なるものの、企業努力次第で長く働いてもらえる状況にある。

離職率が高く、日本の生産労働人口が減少する中、他産業と人の取り合いをしなくてはならない状況で、3年も働いてくれるだけでもありがたい介護施設が多いのではないかと思う。


その点以外は、外国人の方がケアが丁寧で利用者さんに人気があるとか、毎日テレビ電話をしているとか、日本語とベトナム語は似ている言葉が多いとか、本当にその通りだなと共感できる点ばかりだった。

もう一点、このドラマに限らず最近気になること。やたらと男性同士の同性愛設定入れてくるのはなんでだろうと思う。お正月のTBSドラマスロウトレインしかり。東京サラダボウルは漫画が原作なので、そちらでそうなっているなら不思議ではないのだけれど、やたら多い気がする。

「アロマンティック・アセクシャル」を扱った「恋せぬふたり」、CODAの手話通訳者が主人公の「デフ・ヴォイス」など、啓蒙の意味合いで扱われているなら分かる。だけれども、LGBはもはや啓蒙の段階は終えてるのではないかと思うのは、私だけだろうか。

それとも私の好みが偏っているのでそういうドラマばかりに当たりのだろうか。こういうことを思うこと自体が差別的なのだろうか。「当たり前」であるならば、目にする機会が増えるのは当然なのだろうけれど、エンターテインメントとして消費されているだけな気がして、最近もやもやしている。


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のせ
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