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読解力の正解は一つでは無いと思った。

ジブン株式会社ビジネススクール。10月の3限目の課題は
(読解力+言語化力)×スピード=営業力の基礎」

言語化力を上げるには?との問いの前には、まず読解力が必要だよね、という趣旨です。

まず、言語化力が高い、とはどういった状態かを考えたときに、

適切、簡潔、わかりやすく、相手に響く。という状態だとします。

そうすると、「響かせる内容」と「響かせる標的」が分かっている事が必要ですが、これらを分かるちからが「読解力」かな、と考えます。

そして、営業とは、何かを選んでもらう、買ってもらう。という「意思決定」を相手にしてもらう事です。そのためには適切なタイミングで響かせることが重要。タイミングをとらえるには、そう、読解力と言語化力の「スピード」が必要という事ですね。

自分はスピードにちょっと苦手意識があります。これを鍛えるには、例えば気になったニュースの記事や、それこそボイシーなどの音声配信を短く、自分の言葉で要約することが有効という事です。要約はまさに読解+言語化ですよね。まず書いて、話す。いってみましょう。

最近観たYouTubeを題材とします。

以下要約
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古着と定番服と大衆酒場を愛する「アニキ」こと片野英児氏がこだわりのメンズファッションと、それにまつわる人を紹介するYouTubeチャンネル「AniTube」
今回はバイカーたちをうならせる高品質なレザージャケットで知られるADDICT CLOTHES JAPANの石嶋氏を拠点である富山へ訪ね、同氏がACVMというブランド名で手掛けるワックスコットンジャケットについて紹介しています。

ここ数年、バブアーなど、オイルドジャケット、ワックスコトンジャケットが服好きの間で流行しています。ナイロンなどの化学繊維が普及していない時代、雨風を防ぐためコットンをワックスやオイルでコーティングした生地で作られたジャケットは、その屈強な風合いもありバイカーやワーカーに重宝されていました。

石嶋氏は、使い込まれたヴィンテージのワックスコットンジャケットが、経年変化によってまるでレザーのような光沢をもち、しかしレザーとも一味地合う風合い持つことに魅了されたといいます。

しかしそれはある意味汚れによる風合いとも言え、匂いやべたつきなど日常的に着用するには問題があり、そうした問題をクリアしつつ、着込むほどにヴィンテージのように育つジャケットを作れないかと、ベースとなる生地の選定からコーティングの素材など、工場と何度もやり取りをし試行錯誤を重ね生まれたACVMのワックスコットンジャケット、ともに古着愛溢れる二人によって尽きない魅力が語られます。
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これがあらすじといえると思うのですが、いくつかの観点でざっと読み解いてみます。

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・地方を拠点にする優位性
動画は富山駅前から始まり、すこし離れた倉庫街にあるブランドの拠点、「ADDICT CLOTHES ARCHIVES」をアニキが訪ねます。自動車整備工場を改装した広大なスペースに、洋服づくりの資料となる膨大なビンテージ、サンプル、これまたビンテージな什器が並ぶ圧巻の空間です。
当初は店舗として営業していたが、現在は制作や検品・出荷業務を行うなどブランドの拠点となっているそうです。元工場ならではの武骨な雰囲気もブランドにあっています。
2階部分は手付かずで何もない空間ですが、これも武骨な雰囲気。
動画メディアがプロモーションツールとして重要な時代にあって、これだけ画になる空間を持っていることは、ブランドの世界観を伝える意味でも強みだと思いますが、この空間を都心部で構えるとなると、かなりのコストになると想像できます。地方に拠点を置く優位性があると感じました。

・ピンホールマーケティングの前提は情熱
匂わないべた付かないワックスコットンジャケットという、そのコンセプトすらそもそも市場にニーズとして存在していないところから、これがかっこいい、これを作りたいという情熱から始まっていることにしびれます。  
エルメスやルイヴィトンのような誰もが知るハイブランドでもなく、ユニクロのような誰もが着る日常服でもなく、レザージャケットやワックスコットンジャケット、誰もが着るわけではないけど、コアなファンに深く愛される服作り。ニッチな市場で商売を成立させているのは、ビンテージファッションの歴史や文化に対する深い理解と愛情、情熱なのだなと感じます。

・ものづくりはものだけではつくれない
動画の中で工場とやり取りして生地を作っていったエピソードも語られていますが、そもそも製品として作れてしまう技術力に驚きます。
一方、技術力だけでは今回のような製品は生み出されなかったとも思います。
技術と、ビンテージへの審美眼、これがかっこいいという美学。そしてその価値を認めて購入するユーザー。
ものづくりは作り手だけで成立するのではなく、これらがつながってこその「ものづくり」だし、それをつなげるのには、それこそこうしたその魅力を伝える動画での発信も含めて、「営業」が極めて重要と感じました。
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こうして言語化を試みると、物事の読み解き方は一つではない、とわかります。優秀な営業マンは自分の話したいことではなく、相手の聞きたいことを話す。といいますが、相手の興味関心に合わせて読み解く視点を柔軟に変えて話すことも技術なのだと思います。

お読みいただき、アニがとうございます。



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