俺の車校ルポ【2】-初技能・初事故-
※このルポに書かれていることはノンフィクションですが、特定を防ぐために一部脚色があります。ご了承ください。
漏れ、18歳高校生。
無事車校の入校式を終える。
入校式っていう大層な名前だが、週3回している簡素なものである。新入生代表に選ばれないかヒヤヒヤしたが杞憂だった。
2月という繁忙期に入校したが、知り合いと会わない。そもそもいないのか、みんな忙しいのか。どちらにせよ1人の車校というのはくっそ暇である。WiFiもクソなので、コースにある踏切を見るしかすることがない。おばあちゃんも遮断機に釘付け。
模擬技能を受けたあと、ついに車デビューの日がやってきた。積年のマリカ経験が昇華されるその時。感謝と感激のフルスロットルである。
担当はCR先生(担任の人)ではなく、気の良さそうなおっちゃんだった。というか車校にはおっちゃんしかいない。だからおっちゃんAと呼ぶことにする。
正直模擬で学べることなど、アクセルの位置ぐらいだ。私の車校はボロすぎて、ビデオテープの映像を見るだけという舐めっぷり。何も知らない私は「北犬くん!」という声に導かれて車に入る。
おっちゃんA
「発車準備してコースに出よか!!」
漏れ「は?? 何を準備するん??」
敢えて聞こう。発車準備とはなにか。車かと思ったらエヴァに乗り込んでしまったらしい。シンクロ率0%である。しかも夜なのでボタンの場所が全く分からない。ドアミラーはどこで合わせる!?
プーーーーー!!!!!!!
(クソデカクラクションボイス)
─────焦ってハンドルにもたれかかった。
この背徳感にはおっちゃんもにっこり、する訳はなく「うるせえ」と叱咤。ごめんなさい。
発射準備に15分はかかった。残り35分、いっぱい走るぞ〜 待ってろよFIA‼️(F1主催してるとこ)
車という化け物をいなすための第1歩。それは環状道路(1番大きい道)を周回し続けることだ。道路の端にはご丁寧に溝があるが、道幅は広く、普通に走れば脱輪(=事故)しなさそうだ。
ウィンカーを出し、教習場内の環状道路をしばらく走る。
────────横のおっちゃんがうるさい。
おっちゃんA「おいおい寄りすぎやぞwwww」
おっちゃんA「対向車線に寄りすぎ!事故る!」
おっちゃんA「寄りすぎwww 脱輪するで!!!www うへへへへwww」わかったよおっちゃん。
事故る事故ると言っているが、助手席(先生の席)には補助ブレーキがある。危ないと思ったらそれを踏み、事故という最悪の事態だけは回避するのが彼らに与えられた職分。
おっちゃんA「次事故るw 脱輪すんでwww 寄りすぎwww」
それを連呼されても1回目の運転。車を真っ直ぐに保つのも無理難題である。ほんとに教習手帳見てる?
やばいやばい車輪落ちるwwww
ガコッ...
脱輪。タイヤを通じて体に伝わる初めての振動。
そして人生18年での初めての事故。
街中でやらかしたらJAFを呼ばねばならない。
おっちゃんA「ほんとに脱輪したん? 初日から事故ったん? 」
はーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!?????????
お前の席についてるペダルなんだよ!!! 仕事しろよ!!!!
これにて俺は、「車校初日で事故ったやつ」とのレッテルを貼られ、OD式安全性テスト通りの社会不適合者となった。誰かいい睡眠薬知りませんか?
今日のまとめ
初技能の前に、運転教本などをしっかり見ておこう(発進準備とかコースとかも)
先生の当たり外れはデカすぎるので、熱田神宮とかで祈ろう
メンタル強く。心折れるけど頑張ろう。
北犬の車校生は始まったばっかり、無事9ヶ月間(在校期限)中に卒業できるか!?
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