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思い出し1(ボタン)
学生時代に学ランやワイシャツの第1ボタン閉めろってのがほんとに嫌いだった。元々200年前まで和服を着てた民族にあのキツキツの襟は合わないし、守らないとキレてくる体育先生は○ねばいいと思っていた。しかし真面目に不真面目がモットーな私はバレずに開けて過ごしていた。
でもボタン関連で1番傷ついたことはワイシャツの第二ボタンが空いていた時の事だ。
私はよく身体が痒くなる。だから第二ボタンを外し背中を引っ掻いたり、腰を引っ掻いたりする。そんなある日いつも通り痒いところを掻き、第二ボタンを閉め忘れて同期の所に戻ったことがあった。そしたら同期が第二ボタンが空いていることを指摘してきた。私はあぁと思いながら第二ボタンを閉めようとしていたら、ある一人が「カッコつけてるのか」と言ってきた。続けて別の人が「それはダサい」「変だからやめな」「カッコよくないから」と矢継ぎ早に言ってきた。私は、たまたま空いていただけと言ったが、何故かその場の空気は「第二ボタンを開けたダサいヤツが居る」というものになっていた。
私は悲しかった。そこそこ仲の良いと思っていた人が包囲網を作り否定してきた。そしてまたに人に期待してしまった自分に馬鹿だなと思った。
その後の私の学生生活では、第1ボタンに続き第二ボタンもしっかりと締めておかなきゃいけない項目になった。
そうやって生活は縛らていくのだなと思った。