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具体と抽象
はじめに
みなさん、こんにちは。
今日は、「具体と抽象」について書きます。
みなさんは、「具体的」と「抽象的」のどちらが良いと思いますか?
「もっと具体的に説明して」
「抽象的すぎて分かりにくい」
「具体性が足りないなぁ。」
などと言われたことはありませんか?
若しくは、そのような言葉を人に投げかけたことはありませんか?
一般的に具体は分かりやすく、抽象は分かりにくいと捉えられている印象があります。
今回は、それが大きな勘違いであり、具体も抽象も大切で、そのバランスが重要だということをお伝えします。
ぜひ、お読み下さい。
具体と抽象とは?
まず、具体と抽象とは何かを説明します。
具体
物事が、直接に知覚され認識されうる形や内容を備えていること
抽象
事物または表象からある要素・側面・性質をぬきだして把握すること
このことから、具体とは姿や形がはっきりと見えるものと言えます。
逆に抽象とは、数ある具体の中から共通項を抜き出し、想像することです。
さらに言えば、具体は目に見えるもので、抽象は見えない側面とも言えます。
例えば、
鮭、ツナマヨ、明太子、昆布、梅
と聞き、あなたは何をイメージしましたか?
これらは、おにぎりの具です。
「鮭、ツナマヨ、明太子、昆布、梅」という一つ一つは具体から、「おにぎり」がイメージできます。
おにぎりという言葉を言わずともそれが伝わります。
つまり、ここでは、「鮭、ツナマヨ、明太子、昆布、梅」という具体に対して、おにぎりという抽象があります。
もう一つ例を挙げます。
カブトムシ、クワガタ、カマキリ、アゲハ蝶、バッタ
これらは、何でしょうか?
昆虫です。
「カブトムシ、クワガタ、カマキリ、アゲハ蝶、バッタ」という具体は、「昆虫」という抽象です。
しかし、ここでは具体であった「クワガタ」も
ヒラタクワガタ、ノコギリクワガタ、コクワガタ・・・・等から見ると抽象ということができます。
要するに、物事はある具体でもあり、抽象でもある場合があります。
それを相手や場面で使いこなすことが大切です。
では、具体と抽象を使いこなすとは、どういうことなのでしょうか?
具体と抽象を使いこなす
先述の通り、具体とは目に見える部分で、抽象とは目に見えない部分です。
では、これをどのように役立てれば良いのかを説明します。
また、具体と抽象を使いこなせるようになると、「具体は分かりやすく、抽象は分かりにくい」という捉え方が間違っていることに気付きます。
例えば、次のような会話があったとしたらどう感じますか?
Aさん「昨日は何をしていたの?」
Bさん「昨日、高橋くんと斎藤さんと木村くんと一緒に7時59分の根岸線にのって、よこはまコスモワールドに行ったよ!」
このように話をされたらどうでしょうか?
Aさんが、高橋くんと斎藤さんと木村くんもと知り合いで、よこはまコスモワールドについても知っている人に対してならすごく分かりやすい説明だと思います。
ですが、そうでない場合は、何を話しているか分からないでしょう。
Bさんの話は、とても具体的ですが、知らない人には、ほとんど伝わらないという結果になってしまいます。
それであれば、「昨日は、私と友達3人で朝から遊園地に行っていたよ!」と抽象的に話してくれた方が分かりやすいと思います。
このように、相手の知識や背景、経歴などを想像し、相手に合わせた具体度・抽象度で話すことでより伝わる言葉を選ぶことができます。
まとめ
「具体=目に見えるもの」
「抽象=目に見えない部分」
この二つの概念を理解し、相手に応じて使いこなすことで、自分の思いや考えを分かりやすく相手に伝えることができます。
また、相手の具体的な話から共通項を見つけ出し、まとめる(抽象化)してあげることで相手の思考を整理してあげることもできます。
最初は中々難しいかもしれませんが、日常の中で意識することで少しずつ使いこなせるようになってきます。
まずは、「具体と抽象」という概念を知れたことが大きな一歩だと思います。
意識し、使えば使うほど具体と抽象は鍛えられていきます!!
一緒に鍛えていきましょう。