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「giver(奪う者)」と「taker(与える者)」
はじめに
みなさん、こんばんは。
先週末は、衆議院選挙が行われました。
今の日本の政治は、問題が山積しています。特に、裏金問題は国民の強い怒りを買い、未だに解決せず、曖昧にされている部分があります。
さて、国民の代表として政治を行う国会議員は、どのような心構えで政治を行っているのでしょうか?
私には、国民の利益ではなく、自分や一部の人の利益だけを考えているようにしか映りません。
そのように、人から奪ってばかりいることは、貧しくなる一方で、豊かな国とは真逆の方向に進んでいるように感じます。
今回、「蟹工船」という本を読み、改めて奪うことの醜さと与えることの大切さを感じたので記事にまとめました。
ぜひ、お読みください。
蟹工船
蟹工船は、プロレタリア文学に類されます。
プロレタリア文学とは、1920年代から1930年代前半に流行した文学で、虐げられた労働者達の厳しい現実を描いたものです。
蟹工船でも、劣悪な環境の中でも歯を食いしばって働く人たちの様子が描かれています。また、そのような環境の中で、今では考えられないような無念な死を遂げた人の描写には、胸が締め付けられます。
奪い合うこと
私は、この本を通して、奪い合うことの醜さを感じました。この蟹工船では、多額の借金を抱えたり、他者から騙されたりした人達が働かされています。私には、この人達が社会や他人から搾取された成れの果ての姿のように映りました。
そして、働く中でも上司から、人とは思えないような扱いを受けます。すでに多くのものを奪われた人達が、虐げられ、さらに奪われていく様は、無力感や屈辱に溢れています。
では、このようにとことん奪われ続けた人達が最後に取った行動とは、どのようなものでしょうか?
それは、クーデターとも取れるような激しいストライキです。暴力で、これまで奪い続けてきた上司に復讐をするのです。
このように、自分の損得だけを考え、人から時間やお金、労力を奪い続けた先には、同じように奪われる未来が待っていると感じました。
餓鬼
仏教の世界には、「餓鬼」という鬼がいます。餓鬼は、我利我利亡者で自分の欲望を満たすことしか考えず、徳を積みません。
自分(我)の利だけを考えた結果、手足が我利我利に瘦せ細り、お腹だけがポッコリと膨れた醜い姿になってしまいます。
子供のことを餓鬼と言いますが、子供は自分のことしか考えず、ご飯を貪り食う姿がこの鬼に似ていることが由縁となっています。
![](https://assets.st-note.com/img/1730376872-zKapCDcR6AZHUuWYGrSL7d5x.jpg)
これは、子供だけでなく、私たち大人にも同じことが言えるのではないでしょうか?
自身の利益だけを考え、人から奪ってばかりの人は、いずれ奪われる未来が待っています。
奪われるものは、お金なのか、時間なのか、人なのか、幸せなのか。
一方的に奪う人は、常に何かが「足りていない」「満たされない」という錯覚を起こしています。だからこそ、常に足りないことばかりに目が行きます。
「誰も手伝ってくれない。」
「私ばかり大変な思いをしている。」
「もっと大切に扱ってほしい。」
「もっと稼ぎたい。」
このようなことで頭がいっぱいになってしまいます。それは、どれだけ目の前の幸せを見逃しているのでしょうか。
そして、どんどん満たされていないという思いが強くなり、ますます人から奪おうとします。そうなってしまうと、とても心が貧しく、幸せとは縁遠い人生になってしまうように思います。
行く末は、餓鬼道なのかもしれません。
与えること
逆に、周囲のことを考え、分け与えようとする人にこそ、お金も人も時間も集まってくるのだと思います。
そして、そのように人に何かを与えられる人に共通しているのは【感謝】できることだと思います。
感謝の心を持つということは、常に人に与えてもらっていることに目を向けているということです。
そのような心持ちでいれば、自分自身も満たされた気持ちになります。
同時に、満たされている人は、人に分け与えることができます。
恩返しの為や純粋に相手に喜んでもらいたいという気持ちにもなります。
常に満たされた気持ちで、相手に喜んでもらいたいという心をもった人の周りには、自然と人・もの・お金が集まります。
足りないことに目を向け、人から奪う人はどんどん貧しくなっていきますが、満たされていることに目を向け、人に喜びを与えられる人は、どんどん豊かになっていきます。
「足りない、足りない」と感じ、辛く苦しい思いをしている人は、「満たされている」部分に目を向けるだけで見える世界が変わるかもしれません。
少しの意識で、見える世界は大きく変わります。
ぜひ、少しだけ目を向ける場所を変えてみてください。