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旧暦のある暮らし、始めてみませんか?

四季の移ろいを、より身近に楽しむ事ができると思いますよ。

 私は自身のブログ「のりべぇのブログ」で日付を表記する際、基本的には新暦(グレゴリオ暦)と共に旧暦も併記しています。そのせいか、一番頂く質問というのが、「どうして旧暦を書くのですか?」というものです。
 カレンダーを2つ使うようなものですから、そんな不便なことを…、と思われるのでしょう。仰る通りですが、これには私なりの理由があります。それは、日本の四季、あるいは季節の移り変わりをより体感する際、旧暦を物差しのように使いますと、これがしっくりくるわけです。例えば、季節の変わり目。新暦の1月1日を新春と言われても、少なくてもあと1ヶ月以上は寒い日が続きます。しかし、旧暦の1月1日、今年ですと2月12日だったんですが、この日を新春と言われますと「ああ、これから春が訪れるだな」という気持ちになりませんか?

 もちろん、新暦と旧暦を並行して使うというのは不便かもしれません。世の中の行事などは当然新暦を基準に決めていますから、「確定申告は3月15日までですよー」と言われ、うっかり旧暦換算で考えてしまうと、新暦の4月26日になってしまい、締切日を過ぎてしまいます。まあ、そんな方はいらっしゃらないと思いますが(笑)。もちろん、旧暦の併記はあくまでも、季節感を知るためのものであり、これに加えて季節の節目とも言える「二十四節気」を加えることで、一層日本の四季を身近に体感する事ができるかと思います。

 今年は桜の開花が例年よりかなり早いと報じられていますが、それでも全国的に言えば、4月上旬。東北地方では5月の大型連休に満開を迎える地域もありますよね。ですが、概ね4月の上旬、入学シーズンを迎える頃に、校庭の片隅に咲いているという印象が強いのではないでしょうか?それを象徴するかのように、今年は新暦の4月5日、二十四節気の一つである「清明(せいめい)」を迎えます。「清明」は「万物が清々しく明るく美しい頃」と言われ、春の花々が咲き乱れる時期を示します。つい、春といえば桜、それもソメイヨシノと連想しがちですが、桜一つ取ってみても、ソメイヨシノだけでなく、ヤマザクラやオオヤマザクラなど、日本に自生する種だけでも10ないしは11種あるそうで、清明前後に開花し始めます。ただの主観ではありますが、「3月下旬になるとサクラが花開く」というより「清明の時期を迎えると、数々のサクラが花開く」と言ったほうが、ちょっと風情を感じられませんか?

本当に些細な話なんですけどね

 昨年より続く「こんなご時世」も1年が過ぎ、2度目の春を迎えております。うっかりしますと季節の風物詩などニュースの最後の項目、位にしか感じられなくなってしまいそうですが、そんな時は旧暦、あるいは二十四節気の話を思い出していただければと思います。実に些細な話なんですけど、さもすると心が乾いてしまいそうな今日のこの頃。束の間の潤いかもしれませんが、心に一滴。いかがですか?

次回もお楽しみに!

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