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人事の明日を占う⑭転職活動は「結婚前提のデート」と心得よ。

この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:申し上げているように、転職の成功は企業の文化とあなたの価値観がマッチすることにある。しかし、リクルーターはいい加減かもしれず、採用担当者が嘘を言っている場合もある。最後の砦はあなただ。企業文化はこれで見抜け。

企業文化をチェックする3つの方法

1.一緒に飯を食え

食事を一緒にすると、その人の性格や考えが見えてきます。

A氏はあるオンライン教育の会社の昼食会にクライアントとして出席した時、ある出来事に遭遇しました。

営業リーダーが部下の食べっぷりを大いにほめていたのです。

A氏はその出来事で会社の雰囲気を察知し、「ここで働きたい」という衝動に駆られ、転職したのです。

2.宿題をもらえ

入社前に、例えばコンサルティングの仕事をもらうのです。

ペプシコからUPS(宅配大手)の財務ディレクターに転職したB氏は短期でのデュー・ディリジェンス(投資を行うにあたって、投資対象となる企業や投資先の価値、リスク等を調査する)を引き受けました。

狙いは、もちろん企業文化のチェックです。
デュー・ディリジェンスの仕事のために、転職候補先の企業がどれだけの内部情報を一見のアウトサイダーに開示するか、のチェックです。

もし、重要と思われる内部情報を出すのであれば、その企業は外部にオープンな社風を持っていると判断できるでしょう。

B氏は引き受けた宿題を、短期間にやってのけ、自身の仕事のスピードと質も証明でき、無事に転職がかないました。

3.ターンアラウンドに対する態度をチェックせよ

ターンアラウンド(turnaround)とは、組織の構造改革を含む経営刷新)のことです。

あなたは、リクルーターもしくは転職候補の採用担当に、必ず企業のターンアラウンドに対する考え方を聞いて下さい。

答えに詰まるようでは、その企業は官僚的で保守的な社風に違いありません。

成長に必要な変化を拒否するような社風では、その企業の成長はクエスチョンと言えるでしょう。

4.あなたの中の警報システムを作動させよ

僕の乏しい海外経験から言うのですが、目があうと微笑みを返してくれる人がいます。

こういう人は仕事でも、プライベートでもいい人でした。

もちろん女性はそれは誤解を産むから控える、ということもありますが、男女ともに、例えばあなたが就職希望の会社の廊下を歩いて、すれ違ったらスマイルをくれる人が多ければ、その会社はいい企業文化を持っている可能性大です。

人はだれでも自分の中に「警報装置(internal warning system)」を持っています。

さあ、今日、面接ですか?

あなたの警報装置をオンにしておきましょう。

転職は結婚と同じ


ソフトウェアのスタートアップArmory社の女性エクゼクティブ、ティサ・リチャーズ(Tissa Richards)は、転職希望者の希望に応じて、重要会議にも出席させるし、センシティブ(sensitive社外秘な)情報も開示します。

彼女はこう言います。

「結婚する前にデートするでしょ。それと同じよ。隠し事をするバカいるかよ!」。

https://x.gd/5ZLXJ

彼女はArmoryのエンパワーメント(empowerment社員を信じて任せる)で、トランスパレント(transparent 透明性の高い)な社風を気に入っているのです。

その意味で、あなたの質問に答えを渋るような企業は、即刻転職リストから外しましょう。

野呂 一郎
清和大学教授

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