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日銀総裁はトマトの値段を知らなくていいのか?

この記事を読んで高校生のキミが得られるかもしれない利益:経済政策とは何か。エコノミストとは何か。なぜ、政策は失敗するのか。政策は必ずしも国民のために作られていない、キミはそれを捜査せよ。

親亀コケたら皆コケる死語かも。

日本はダメかもな、お前らにハングリーがないから、ときのう暴言を吐いた。

でもやっぱり、国のリーダーが機能してないからなんだ。

特に日銀総裁。

経済の番人なのに。


日銀。https://diamond.jp/articles/-/221296


今日テレビ見たんだけれど、日銀総裁の黒田氏の発言を特集していた。


彼はこんなこと言ってたんだよ。

「買い物は妻に任せている。スーパーでモノの値段がどのくらいなのかは知らない」。

ネット&テレビニュース

日銀総裁のどこが悪いのか

正直と言えば正直なんだけれど、偉い人だけどこれじゃあ、バカだろ。二つの意味で。

一つは、想像力のなさだ。

そういう発言をすれば、「庶民感覚のない人物が中央銀行のトップをやっていていいのか」、と世間は反応することがわからないバカさだ。

そういう事をいってはいけないという頭がない。

もう一つは、経済が人間の”気”で動いている事実を知らないことだ。

黒田さんの頭は経済理論と、政府と日銀のあいだの政治的駆け引きしかないんだろう。

人間は必ずしも経済学が規定するように、住宅ローンの金利が下がれば家を買い、上がれば家を買い控える、というわけでもない。

人間の経済行動の動機は実に様々で、特に時代や社会の”空気”に左右される。

エコノミストは、こうした目に見えない”気”を大事にし、フィールドワークと言わないまでも、週に2,3回は買い物などし、これを探らなくてはならないない。

https://ishiteru.com/?p=1654

日銀総裁がそれをしてないのだ。

そう自分で告白している黒田氏は、それだけでもエコノミストの資格が疑われるよ。

経済政策が失敗する理由ワケ


これは僕が言っているんじゃないんだよ。

僕の大好きな経済学の教科書Essentials of Economicsを書いたハーバード大学教授のグレゴリー・マンキュー(Gregory Mankiw)先生が言ってるんだ。(2007、Thomson Higher Education)

マンキュー先生https://academicinfluence.com/interviews/economics/greg-mankiw

マンキュー先生が言うには、経済政策が失敗する理由は次の3つだ。

1.経済政策(public policy)は神様(angel)が作ってるんじゃなくて、完全とは程遠い人間が作っているから。

2.経済政策は、完全な情報を持たない人間が、何らかの確信的な意図をもって作っているから。

3.経済政策は,しばしば政治的強者の利益のために作られているから。

マンキュー先生前掲書


先生は、だから、我々は政府の作った政策が本当に機能するのか、しないのかチェックしなければならないというのだ。

黒田さんがスーパーにもいかず、日用品の価格にも興味ないってことは、2でいう、完全な情報を持たずに、国家経済を動かす意思決定をしているってことだよ。

1でいうように、そもそも経済政策はほかならぬ、不完全な人間がやることだからね。

そして2と3は、政策決定には僕らの知らない意図があるってことだよ。

官僚や政治家たちの都合のいいようにそもそも作られているかもしれないってことだよ。

マイナンバーは国民のためなのか


例えばマイナンバーシステム。

国が国民に背番号をふって管理しやすいようにしているだけさ。

これからひどいインフレになる。

なのに、なぜ財務省は減税をしないのか。

「一度減税をすると元に戻せない」という官僚のおびえを恐れているという。

「自民党は今度の参院選に、減税という切り札を出さなくても勝てるからだ」、という。

要するに日銀は、官僚や政治家におもねっているだけなんだ。

経済政策は人間がやらかすものだから、完全じゃない。

そして時に、最終的に利益を享受すべきである消費者が無視されて、為政者の利益のために作られることだってある。

これは経済学の教えだ、僕が言っているんじゃない。

キミたちは、常に政治家と官僚の発言や行動を見張ってなきゃならないのだ。

今日も最後まで読んでくれて、ありがとう。
じゃあ、また明日会おう。

                             野呂 一郎
               清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー



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