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インフレの理屈は一つしかない。

この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:インフレの仕組みとインフレを予防する方法の理解。米コロナ経済刺激策は正しかったのか。石油があらためて国家戦略の主役に。

インフレのメカニズム

経済法則その9は「インフレを予防するのは簡単だ(Preventing inflation is easy)」です。

https://www.the-sun.com/money/4055564/what-is-inflation-rate/

インフレーションを予防するのは簡単だ

高いインフレが起きるのは、政府が急激にマネーサプライを増やし続けたことが原因だ。

経済が成長しているときは常に、お金に対する需要も大きくなる。

なぜならば、国民は買うものが増えてもっとお金が必要であるからだ。モノはお金でしか買えない。

物価の水準を安定させるための正しい方法は、需要が増えているのと同じ割合で、マネーサプライつまりお金の供給を増やすことだ。 

お金の供給を需要以上に増やしてしまえば、お金の価値は下落し、インフレを引き起こす。

インフレを起こさない方法は、政府がきっちりと需要が増えた分だけ、マネーサプライを増やすことである。

現代の中央銀行、例えばアメリカの連邦準備委員会などは、これを非常に簡単にやることができる。

だから、高いインフレが起こるエクスキューズ言い訳などないのだ。

Economic for DummiesP352


MMTの影響はあるか

この理論は、大変明快ではないでしょうか。

これは絵に描いたようなディマンド・プルインフレ理論ですね。つまり需要が大きくなって物価が上がるということです。

しかし、インフレにはもう一つあります。コスト・プッシュインフレ理論ですね。コストが高くなって、モノの価格が上がるというそれです。

しかし、インフレは複合的な要因で起こっていることもあり、原因究明が必要です。

今回のアメリカのインフレは、コロナによるサプライチェーンの停滞と、ロシア戦争が原因と僕は考えているのですが、アメリカの一部のエコノミストは、2021年にコロナ救助の財政支援をやりすぎた反応だ、としています。

コロナ禍での大規模な財政支援(financial stimulus 財政的な刺激)は、アメリカがMMT理論を取り入れたのだ、と主張する向きがあります。

 MMT理論(現代貨幣理論)は米ニューヨーク州立大のステファニー・ケルトン教授らが提唱した考え方で、「自国通貨建てで借金するなら、過度のインフレにならない限り、どれだけ借金が膨れ上がっても問題ない」とする理論です。

https://s.mxtv.jp/tokyomxplus/mx/article/201905220650/detail/

コロナで大ピンチの国民生活を救うために、国際を発行して国民にキャッシュの大盤振る舞いをしたアメリカは、MMTを地で行っているとされたのです。

しかし、マネーサプライが現実の需要よりも多くなった時、インフレが起こるのは、今日の経済理論のとおりですから、インフレになるはずです。

MMT理論も、結局は上述のインフレ理論「需要にあった適切な量のマネーサプライを供給することだ」に帰結するのではないでしょうか。

原油はいまだ経済のドライバー

40数年ぶりの高インフレに苦しむアメリカ。

その理由ははっきりしています。現金の大盤振る舞いなどではなく、ガソリン代の高騰です。

https://cpressrelease.com/increased-gas-prices/

11月の中間選挙の争点は、この物価高です。

バイデンさんは、背に腹は代えられないとばかり、ジャーナリスト殺害の疑いをかけて糾弾しているムハンマド皇太子に石油増産のお願いに、サウジアラビアに赴きました。

電気自動車がガソリン車に置き換わるのは、まだまだ先ですし、電気の供給など一度戦争が起こればいかに頼りないものかということを、今回のロシア戦争が証明してしまい、僕はこの動きはどこかでストップすると見ています。

下の絵の記事は「借屋で、ガレージがない」場合の電気自動車所有にメリットがないことを危惧しています。

電気自動車は、あくまで自宅で電気フルチャージができて初めて、社会に行き渡るものだというのです。

https://www.reddit.com/r/electricvehicles/comments/rupqtf/is_it_a_good_idea_to_buy_an_ev_when_u_live_in_a/

石油はいまだ、世界の政治を握り、経済を支配しているのです。

世界がロシアに背を向けた今、中東外交はますますその重要性を増しているのではないでしょうか。

今日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

では、また明日お目にかかるのを楽しみにしています。
 
                             野呂 一郎
               清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー






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