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日本vs韓国。女性が幸せなのはどっち?
この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:メキシコで時ならぬ韓国ブームが巻き起こっている件。なぜ韓国文化が世界を席巻しているのか。強さと弱さが混在する韓国という矛盾。日本vs韓国、どちらが未来志向か。
若者が生きにくい国、韓国
今日取り上げるのは、メキシコで大人気の韓国人インフルエンサー、スジン・キム(SuJin Kim)さんです。
@businessinsidermx Sujin Kim @chinguamiga es una de las creadoras de contenido más queridas de TikTok. En entrevista, nos cuenta por qué se enamoró de la cultura latina. #chinguamiga #chinguamigafans #choquecultural #SujinKim #culturacoreana
♬ Rockin - Chris Alan Lee
彼女は30歳、独身、TikTok のフォロワー数は2400万人、YouTubeの登録者は800万人で、2018年に韓国からメキシコにやってきました。
スジンさんが、なぜこんなにメキシコで大人気なのか。
彼女は言ってみれば、メキシコのフワちゃんといったところですが、彼女の人気は、メキシコにおける韓国人気とダブります。
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彼女はオンラインで韓国語を教えていましたが、そのうち韓国の文化も合わせて紹介するようになってブレイクしました。
メキシコの色々なところを訪ねては、メキシコと韓国の比較を面白おかしく動画にします。
これが大バズリして、彼女は人気、富、そして素敵な彼氏まで(本人談)手に入れたのです。
韓国という矛盾
彼女は韓国の基準でいうと、落ちこぼれなんです。
彼女のお母さんに言わせれば、30過ぎて結婚してないし、大企業に就職したわけじゃないからです。
いや、落ちこぼれも何も、現代の韓国社会では若者が成功するのは至難の業と言っていいでしょう。
若い女性が直面しているのは、超競争社会です。
就職難は一層厳しさを増し、就職しても朝から晩までハードワークを強いられ、男性支配社会(sexism)は変わらず、女性は外見で判断されます。
しかし、こうした国内事情とは正反対に、韓国政府はここ30年間、韓国文化の輸出を国策として、取り組んで大成功を収めてきました。
その象徴が韓ドラであり、BTSです。
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スジンさんは、いわばそんな韓国社会の矛盾の落し子なのです。
韓国アズ「リスキリング地獄」
スジンさんは、ネット上で広範な韓国文化を発信しています。
韓ドラや、K-POPの歌詞の解説をするかと思えば、韓国の伝統や社会規範についてのレクチャーなども行います。
彼女がなぜメキシコで成功したかについて、メキシコ・モンテリーにあるニューボ・レオン自治大学(the Autonomous University of Nuevo Leon)のアジア研究長レナト・バルデラマさん(Renato Balderrama)はこう述べています。
「スジンさんはメキシコのような外国で成功するための、すべての訓練を韓国でやってきたからよ」
このすべての訓練を韓国でやってきた、ということばは、彼女がエンタテイナーとして個人で努力をしてきたという意味と、現代韓国という競争社会が彼女にさまざまな適応能力を与えたという意味と、両方解釈が可能です。
僕は、前者と後者両方ではないかと思うのです。
韓国の現実は、10代は受験で知識を詰め込まれ、社会に出てからは実践的なスキルを獲得するためにまた予備校みたいなところに通わされ、会社での出世競争では上級管理者になるための勉強を強いられる、日本とは比べようのない「絶え間のないリスキリング地獄」です。
ヨン様も、少女時代も、BTSも、芸はもちろんのこと、語学から教養、国際感覚までありとあらゆる訓練を受けてきているのは周知のことで、上に気に入られるかどうかだけ気にしている、実力のないタレントばかりのどっかの国とは大違いです。
日本と韓国どっちがいい国?
スジンさんは、韓国という矛盾の落し子、などといいましたが、韓国という強さと厳しさの象徴、と言い換えたほうがいいかもしれません。
彼女は、超競争社会韓国に鍛えられた現代韓国女性のたくましさが、異国でも十二分に通用することを証明したのです。
しかし、注目に値するのがスジンさんが「もう韓国に帰りたくない」と言っていることです。
若者が国を愛せなくなり、外国に逃避するような国に、未来があるのでしょうか。
日本はどうでしょう?
実力が公平に評価されていると言うよりは、人間関係やえこひいきが幅を利かせているのではないでしょうか。
男性優位社会も問題です。
マツコが言ってましたけれど、「国会で活躍しているのはスカートを履いた男でしょ」。
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この言葉は、女性が女性を捨てないと、男性社会で活躍できないある種の真実を指摘しています。
こんな国でも、みなさんがしがみついているところを見ると、
いい国なのかもしれませんが。
野呂 一郎
清和大学教授