「時は来た!」経済学がダメになった理由3つ。
この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:パンデミック後の世界インフレを予言したエコノミストはいない。なぜか、経済学者が驕り高ぶっていたからだ。時は来た!気鋭の女性経済学者クラウディア・サームが「経済学の世直し」を声高らかにぶちあげた。経済学が信頼を失った理由は3つ、でもこれが世界をもダメにしている。トップ画はhttps://qr1.jp/LZ7Z5G
朝日新聞への衝撃投稿
最近日経から朝日新聞に乗り換えたわけは、日経を読んでもさっぱり経済がわからないから、です。
もちろん僕がバカなせいではあるのですが、やはり日経はよくも悪くも、上から目線で、「経済はこういうものだよ」との御高説をうかがっている感じです。
朝日新聞のほうが、僕にとってはわかりやすいのと、もうひとつ朝日は読者投稿欄がとてもためになるのも、乗り換えの理由です。
先日その読者投稿欄に、こんな読者の意見がのりました。
「経済学(者)は自分の言ったことに責任を取るべきだ」。
これは経済学の担い手であるエコノミスト(経済学者含む)は、自分の経済見立てが間違っていたら、ペナルティを受けるべきだ、そういう意見です。
たとえば、この「失われた30年」と呼ばれる経済停滞、インフレもなかった代わりに経済成長もなく、実質賃金は下がっている静かな不況は、政治家だけが悪いんじゃないですよね。
経済政策のせいであり、政治を動かした経済学者のせいでもあるはずです。
なのに、学者はいつも言いっぱなしで、その見立てが外れていたり、政策がうまく行かなくても何の責任を問われないのはおかしい、読者投稿はそのことを批判しているわけです。
サーム博士に注目せよ
いま、アメリカで注目されているエコノミストの一人が、一昨日紹介したクラウディア・サームさん(Claudia Sahm)さんです。
彼女はFRB(連邦準備委員会=米国の中央銀行)の元エコノミストでサーム・コンサルティング(Sahm Consulting)創業者です。
彼女は世界で主流のマクロ経済学に批判的な立場を取っているのですが、それは経済学の信頼性が揺らいでいるからです。
特にコロナ、ウクライナ戦争のあとにインフレが世界を襲ったことを、経済学は予見できませんでした。
彼女は、過激にこうつぶやくのです。
経済学をダメにしたのは誰だ
彼女は、「エコノミストは今こそもっと謙虚になるべきなのよ」、と主張します。
誰かさんが言った「時は来た!」みたいな感じでしょうか。
その理由は自身を含めたマクロエコノミストの予想がことごとく外れているからですが、彼女はその理由を3つあげます。
それは経済学にはびこる、レイシズム(racism人種差別)、セクシズム(sexism女性に対する性差別)、エリーティズム(elitismエリート主義)です。
要するに、経済学の世界は人種差別、女性差別、エリート主義が蔓延しているので、議論も偏り、少数意見も反映されず、真理がわからなくなっており、問題解決もできてない、「経済学者よ、恥をしれ(石丸伸二調で)」ということなのです。
冒頭の朝日新聞論壇の投稿「経済学者よ責任を取れ」と、奇妙にシンクロしましたね。
「また、ムーだ」、とあなたはおっしゃいますね。(笑)
いーんです、非常識は大いに結構。
差別なく、色んな意見を真面目に取り上げなかったツケが、今経済学に来ているんです。
日本の学問もそうだよね。
女性や外国人や一般ピープルの存在や意見を一段低いものとみなすし、大事なことは学者や専門家だけで議論するしさ。
政府も、なんとか諮問会議とかしかめつらしい会合をよく開くけれど、専門家、識者ばっかり集めてる、それも政府の言うことを聞くような人ばかり。
こういうところで、経済政策が決定されているからダメなんだよ。
俺も入れろよ、てか、女性、外国人、一般人こそ、そういう会合に招けよ。
学者たちはもっと俺達の実感に耳を傾けろよ。
日銀だけじゃない、男社会は全部解体しろよ。
それが、日本再生、世界経済再生のカギを握るって!
時は来たっ!それだけだ!
野呂 一郎
清和大学教授