プロレス&マーケティング 場外戦3 マーケティングをいくらやっても戦争やめないと意味ない論。
この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:経済とは「気」だ。歴史家フランシス・フクヤマの予言が外れた件。マーケティングや、プロレス&マーケティングなんていくらやったって、このままだと不景気はびくともしないんじゃね、という疑問。マーケティング関係者も、プロレス関係者も業界の利益よりも、平和運動にシフトしたらどうかという暴論。
経済とはなにか
エコノミストでもない、経済博士号を持ってないお前が経済を語るのかい?
うん、そうだ。
いいんだよ、経済なんて目に見えないんだから、誰にもわからないんだからさ。
日経新聞だって、日銀総裁だって、アベノミクスの提唱者だって、わかっちゃいない。そんなに僕と変わらないんじゃないか。
アメリカだって同じ。素人の経済予測のほうがエコノミストや経済学者より当たる、という統計だってある。
そもそも経済とは”気”なんだ。
景気っていうだろ。
人の渦巻く感情や気分がモノを売ったり買ったりを刺激するっていうのは、誰も否定できない真実だろ。
でも、経済学は金利を上げれば人は金を借りなくなって景気が悪くなり、金利を下げれば人は金を借りて、お金を使うから景気良くなる、という。
相手は人間だぜ、そうは行かない、やっぱり気分次第なのだ。
ノーベル経済学賞を取ったシラー博士は、経済は人間の気まぐれで動くと説き、それを「アニマル・スピリッツ」と呼んだ。
その気まぐれこそ、気の正体だ。
しかし、世界に今漂っている”気”も、歴史の流れで少し説明できるんじゃないかな。
言葉を変えれば、人間っていうものを考えると、ちょっとわかるんじゃないかな。
これが僕の経済学、俺流経済学なんです。
僕の専門の経営学って、結局「人間って何?」を追求する学問なんだ。
だから、僕の経済の見方は「経営学的な経済の見方」と言ってもいいと思う。
フランシスコ・フクヤマの予言は外れた
さて、今日もプロレス&マーケティングなんだけれど、そうなんだよ、こんだけ経済が悪くちゃ、マーケティングがいくら頑張ったってモノが売れるわけないだろ、ということなんだよ。
だから、マーケティングの前に、僕らが景気を経済をよくしなきゃなんないんじゃないか。
政治か?
まあね。
いやいや、特定の政党や政治スタイルをどうこうっていうんじゃなくて、マーケティングを成功させるための一つの条件として、経済をよくすることを考えてもいいんじゃないか、いや、マーケターの皆さんの、一つのマーケターとしてのお仕事、なんじゃないかとも思うんだよ。
その前に、僕の今の経済論を言うね。
ちょっとこれはBusinessWeek2022年11月7日号P42-43「World of Shocks」という記事を参考にしている。
僕の経済論を目次風にまとめると以下です。
それでは順を追って解説するね。なるべく短く。
1.30年前の西側勝利宣言はフェイク
フランシス・フクヤマっていう歴史家がいるんだ。
彼がソ連邦崩壊した1991年のちょっと前に、「歴史は終わった」っていう宣言をしたんだよ。
言ってみれば彼は、「民主主義と資本主義の前に、専制主義と国家による経済統制はもろくも崩れたよ、あははザマア」っていう、西側の勝利宣言みたいな、勝どきをあげたんだよ。
でも、彼の勝利宣言は早すぎたんだ。
ソ連は崩壊したけれど、次のおばけが来たからだ。
中国さ。
そしてこの30年間、ソ連の代りにアメリカを脅かし続けている。
2.トランプの過剰な中国バッシング
トランプが中国産品に対しての関税を上げたよね。
あれでアメリカ経済が結構ダメージを食らったんだ。
中国の報復とかもあって、世界経済も見えない打撃を負った。
バイデンも何を思ったか、トランプの中国バッシングを継承している。
これで世界の経済は停滞し始める。
いいんだよ、経済っていうのは流れのことさ。
半導体などをアメリカにあげない中国は、経済の流れを止めたんだ。
でも、対米最大輸出国の中国をなぜ痛めつけたかというと、それは単にアメリカ国民の一部の、自分たちの仕事を取ったなどという感情にすぎなかったわけで、その人達を取り込もうとする、つまり政治家の人気取りだったんだよ。
これをBusinessWeekは「ポピュリズム」と呼んでいる。
ポピュリズムとは、世界全体の利益を考えるより、政治家の延命を考える政治家のずるい保身のことだよね。
このポピュリズムが、流行ってきちゃったことも、世界経済を悪い方に押しやったとも言える。
3.戦争でロシア復活 中ソ連合結成
やっぱり社会主義は死んでなかったんだ。フクヤマさんの早とちり。
ロシアは同じ社会主義国だから、もともと水面下で助け合ってきた。
戦争はどう考えたって、中国と合意があったはず。
それは今までの西側からのいじめに対しての”意趣返し”であり、共産主義の復活の狼煙でもあった。
4.インド、ブラジル等が西側に反旗
インドは中国を抜く超大国になるよね。
なにせ人口が中国よりも多いもの。
大きくなれば、世界への発言権も大きくなる。
インド外交はしたたか。
基本西側に味方しているように見せて、ロシアにも秋波を送ってる。
駆け引きして、中国みたいな超大国になろうとしているんだ。
ブラジルに至っては「戦争はウクライナにも悪いところがあるんじゃないか」なんて言っている。
戦争が終わらないのは、中ソにくっついている国々がでてきて、今や 西側vs中ソ連合みたいな図式になってるからだ。
5.シン経済戦争 西側vs中ソ連合が勃発
「歴史は終わり」じゃなかった。
それが戦争というかたちで火を吹いた。
アメリカを中心とした先進国が戦車やミサイルを供給、でも隠れて中ソ連合もロシアに資金やら武器やらを提供。
この対立図式が終わらない限り、戦争は終わらない。
ブルームバーグ・エコノミクス(Bloomberg Economics')の統計と予測によると、世界全体に占めるヨーロッパ、アメリカ、カナダのGDPは1989年が59%だった。
しかしそれが去年2022年には41%、さらに同研究所の予測では更に戦争が続けば2050年には24%になるとしている。
戦争を止めなきゃ、マーケティングどころじゃないんだって。
6.天然ガスと半導体滞り、経済停滞永遠に
さっき言ったように、経済がよい、とはスムーズなモノの流れがあるということだ。
流れていれば、インフレは起こらないのさ。
それが今は戦争で天然ガスが、石油の流れが止められちゃってる。
エネルギーが止まったままでは、インフレは止まらないだろ。
景気が悪いから誰も投資しない、カネも流れない、戦争で人も流れない、小麦粉も半導体もコーヒー豆もない。
みんなで戦争を止めよう。
ハンセン、いや反戦の署名運動くらいは僕らもできるだろう。
野呂 一郎
清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー
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