英語は書かないと上達しない。
この記事を読んであなたが得られるかも知れない利益:英語を書くことの意味を考える。翻訳なんかAIにまかせりゃいい、一平がいなくなったならドジャースがあてがった通訳でいい、そういう考えが墓穴を掘る。英語が少しでもできるならば、どんどん書くことにより、新しい世界も広がる。もっとはっきり言うと、きちんとした英語が書けなければ、バカにされビジネスを失う。
書かないとうまくならない
最近、つとめて英語のnoteを書こうとしています。
その理由の一つは、英語を書かないと、全く上達しないなあ、と痛感しているからです。
一般の英語学習者と同じで、僕もわからない単語を辞書で引いて、気の利いた表現を集めているのですが、書かないとその新しい単語を、表現を使えないからです。
アタリマエのことではあります。
でもやっぱり使ってこそ、それが自分のものになるのですね。
書くことで、記憶が初めて定着する、のです。
さて、その書くことでどんないいことがあるのか。
それは、ネイティブの読み手を感心させて、ビジネスの成約に持っていく力が身につく、ということです。
たかがメール一つで、ありえない、そうおっしゃるかたもおられるかも、です。
でも、結局日本でも、外国でも、ビジネスって「書類」で決まるんですよね。
本当に使える英語って、スピーキングじゃなくて、ライティングなんですよ。
読み手を感心させ、信頼を得る文章とは
英語のよいライティング、文章とは何か、と言うと、それは、僕に言わせれば、重複を避ける文章、です。
(英語で重複のことをリダンダンシーredundancyといいます)
一つのまとまった文章を書くじゃないですか、noteとかエッセイとか、論文とか。
その中で、なるべく同じ単語や構文を使わないことです。
もちろん、いい英語の文章を書くには、ロジックだとか、構成だとかありますが、重複を避けることこれがいい文章のポイントだと思っています。
それには書かないとだめなんだ、そうやっと気がついたわけなんです。
日本語でも、一つの文をさまざまに言い換えることができますが、英語はそのバリエーションがはるかに多いと感じます。
書くことで常にそれを意識させられ、リダンダンシーを避けるスキルが身につくのです。
外国人が日本人の英語を評価するポイント
これは喋ることもそうなんですが、書く英語に関しても、いかにしっかり言い換えをしているか、ということです。
これは必ずライティングの名著と言われる本には、必ず書いてあることだし、自分の実感でもあります。
必ず同じ言葉や表現を使わない、言い換えればいかにボキャブラリーをもっているか、表現のストックを持っているか、ということです。
通じればいい、という発想は危険です、特にあなたの社会的ポジションや、実力を持っている人は特に。
リダンダンシー、重複のない文章を書けることは、「教養」なのです、それも第一級の。(実は日本語も同じなんですけどね)
よく誤解があるんだけれど、差別と侮蔑って、すごく微妙なんですよ。
欧米の知的教養人に限って、相手の教養を見定めて「侮蔑」するんです。
それを「差別」と取る場合もあるんです。
僕はこれまで英語のライティングを社会人に教えてきて、何度もそのことを痛感してきました。
教養のあるネイティブたちは、あなたのビジネスレターや、メールに重複がないか、見てますって。
でも日本の大企業の海外部員の書く英語は、受験英作文で、いちばん大事なリダンダンシーを避ける、というスキルが空っぽです。
取引先のアメリカ一流企業のエクゼクティブは、そんなあなたの英語の書き振りを見て、「こんな教養のやつと一緒にビジネスなんかできない」と侮蔑して、取引を遠慮する、こんなことは珍しくないのです。
仮にビジネスができたとしても内心彼ら彼女らは、バカにしてきて結果大きなビジネスになりません。
これからは、日本人の能力は、英語ライティングの能力がより問われることになるでしょう。
日本人の書いた英語が、世界を変える。
これは大いにあり得るのです。
野呂 一郎
清和大学教授
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