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noteでnoteをはじめる。

はじめてのnoteを
notebookについての話から始めたい。

英語のnotebookにはいくつかの意味があるが、そのなかに「手帳」も含まれる。携帯情報端末(PDA)の登場で時代遅れの烙印を押されかけた手帳だが、スマホが浸透するいまでも、手帳は、その存在感を保っていると言えるだろう。「ほぼ日手帳」や「ジブン手帳」などの人気アイテムも浮かぶ。
1月19日の「日本経済新聞」朝刊で「手帳と日本人」という書籍が紹介されている。手帳評論家を名乗る著者、舘神龍彦さんの次の言葉が強烈だ。

「手帳は昭和の遺物」などと言う人がいますが、
そういう人の頭が昭和なんです。

舘神さんは「手帳が自己啓発とつながっているのが現在のトレンドだ」と語る。私は独立以来、毎年、高橋書店のデスクダイアリーNo.67を使い続けているが、新年初の出社日に「1年のはじめに」のページを開いて目標を書き、年末の大掃除を終えると「1年の終わりに」のぺージにそのときの所感を書き込む。年初の計画はなかなか守れないのだが、自己啓発の意味を「より高い能力と、より充実した生き方を目指す行為」とするなら、手帳に目標を書き込むのも、それに属するかもしれない。また、スケジュールに締切を書いて管理する一連のプロセスも、締切を守るために創意工夫を凝らせば自己啓発につながる行為だと言える。

メモという行為

私はまた、カバンのポケットに常時、6cm×9.3cmの小さな手帳を入れて、気になった言葉やキャッチフレーズ、俳句などをメモする。
もう15年以上も前に、あるWeb制作会社の社長とPDAの話になった。NTTドコモの「sigmarion」があった時代だ。私はそのとき、胸ポケットからこの手帳を出して「僕はもっぱらコレです」と照れると「手帳より優れたPDAはない」と言われて笑った覚えがある。ITの歴史で言えば既に大昔の話だが、その軽量・小型のサイズと取り出してすぐメモできる利便性を凌駕する機種は現れていない、とも言える。
noteにもメモの意味があるが、メモと言えば前田裕二さんの「メモの魔力」が評判だ。”メモは正しく使うと魔法になる。略すと「メモ魔」になる”。この言葉に隠されたノウハウには興味があるが、まだ買っていない。ある大家の女流作家が、やはり小さな手帳を常に持ち、ふと浮かんだ小説のヒントをメモすると語っていた。
数多くの便利さを認めつつも、紙媒体にはインターネット媒体にはない一覧性や視認性のよさがあるように、noteがもつ力もまた奥深いと言える。


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