生きることは、誰かの光になること。
ホスピス「ライオンの家」の代表を務める
マドンナさん(鈴木京香)は、
入居者であった雫(土村芳)の葬儀を終え、
雫がこの世の最期に恋した
タヒチ(竜星涼)に向かってこう言った
(先週の『ライオンのおやつ』最終回)。
人生を一本のローソクに例え、
「自分自身の命をすり減らすことで、
ほかの誰かの光になる。そうやって
お互いを照らし合っているんだと思います」と。
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人生の終焉を緩和ケアに自ら定めたとは言え、
一人ひとりが、心の葛藤と闘う入居者たちは、
やがて
それぞれが照らされてきた過去に気づき、
自らも周囲を照らそうと努めてもいく。
「ローソクの光って、消える瞬間が
一番美しく感じるんですが、
人もそんな気がするんです」と
マドンナさんは言う。
他者を照らした人だけが、
一番美しい姿で死を
迎えられるのだろうか。
そうありたい。