9年勤めた会社を辞めてラジオパーソナリティーになりました。(もうひとつの景色に出会う旅へ)
まずはこちらのnoteを読んでいただき、ありがとうございます。
Another Scenery(アナザーシーナリー)の日置ノリオです。
表題の通り、2022年10月からFMラジオのパーソナリティーを始めることになりました。
『Another Scenery 〜はたらく人の旅するラジオ〜』
ラジオ以外では現在フリーランスとして地域の企業から複業でお仕事を頂きつつ、そのマッチングを行うサービスの運営や、コワーキングスペースの仕事に関わっています。
ただここでは「どういう経緯でラジオパーソナリティーをすることになったのか?」に絞って、書いていきたいと思います。つらつらと長い文章になりますが、よければお付き合いください。
これまでの背景・旅とラジオ
僕は2013年、大手人材企業に入社しました。それから5年間、人材派遣を中心とした法人営業を勤めていた僕に最初の転機が訪れます。
2017年7月にオープンした大手町にある観光案内所、「TRAVEL HUB MIX」。新規事業部門の一員として、僕はそこの支配人に着任しました。
ここは「人生という旅の“関係“案内所」をコンセプトに、様々なイベントを通じて人と人、人と地域をつなげるコミュニティスペース。
そこでは年間250本以上のイベントが開催され、僕はほぼ毎日のように「人生は旅である」をテーマに、施設紹介を兼ねたショートプレゼンをしてきました。
そんな僕ですが、あるジレンマに落ち入ります。
前述の通りほぼ毎日イベント開催に立ち会っているため、「人生は旅である」と言いまくっている肝心の僕自身が旅に出られない!というものです。
そこで僕は、ホステルパス(現在は Hostel Life )という月額でゲストハウスに泊まり放題のサービスを使って、「帰る家を旅先にする」という実験をしてみました。
週に2〜3回はゲストハウスに「帰り」、そこにいる人たちと交流する中で、僕は様々な刺激を得ることができました。
日本だけでなく、世界の色んな国や地域から来た旅行者。
地域と都会を行き来して多拠点居住をしている人。
はたまた固定の家を持たないアドレスホッパーと呼ばれる人たち。
確かに彼らは旅をする中でゲストハウスにたどり着いていましたが、物理的な旅というだけでなく、それ以上に「人生という旅」を楽しむ旅人でした。
彼らと交流する中で、そして「人生という旅の案内所」TRAVEL HUB MIXで様々なライフスタイルやキャリアを歩む人たちと出会う中で、僕の中でたどり着いたひとつの仮説があります。
それは、「旅の本質は、単に遠くへ移動することではなく、目に映る景色や、出会う人が変わることではないか」というものです。
またこの想いは、2020年コロナ禍での緊急事態宣言の中で、さらに強くなりました。
旅に出たくても出られない旅人と宿泊施設をオンラインで繋く30日間連続イベント、「リモートトラベル」を企画。
リアルで出会ったことのない人同士が、まるでゲストハウスのラウンジにいるかのように夜な夜な語り合う日々。取り止めもない趣味の話から、時にはディープな人生相談まで。
緩やかでいてアツい、さらっとしているけど親密な、コミュニケーションができるところ。
そんな場所として、「ラジオ」という媒体に何となく心惹かれはじめたのは、今思えばこの頃だったように思います。
(この頃「読むラジオ」と称してこんなnoteも書いていました。ちっとも続きませんでしたが、結果こうして本物のラジオに繋がるきっかけの一つとはなったので、やってよかったと思っています)
話を聴くこと・伝えること
元々、人の話を聴くことは好きだったし、人よりも得意な方でした。
大学では心理学やカウンセリングを学んでいたし、営業時代に派遣スタッフの方からの相談に向き合っていた経験も大きかった。イベントでも、ファシリテーション役を務める機会が度々ありました。
その中で特に僕にとってのやりがいだったのは、「自分と話したことで生まれた言葉が、別の誰かに伝わって新しい可能性が生まれる」ということでした。
例えば、営業先の会社の上司が「〇〇さんのこういう所が助かってます」というのを、そこで働くスタッフさんに伝えて、喜んでもらったり。
「こういうことがやりたいんだけど」という想いを言語化して、その言葉や文章が商品やサービスとしてリリースされたり。
人の想いが水のようなものだとしたら、胸の中に埋もれているそれを汲み出して、届けたい人、届くべき人に届けていく。
そういう循環の一助となれるのが、僕にとっての喜びでした。
そんなことをいつかちゃんと仕事にできたらいいな……という気持ちが、ラジオという場所にぼんやりと焦点を結んできた、という感覚です。
独立のきっかけ・伝えたい想い
一方で2021年は、僕の人生にとって非常に辛いことも多い時期でした。
終わりの見えないコロナ禍、環境の変化に加えて病気も経験し、心身ともにダメージを負いました。ただそれは偶々この時期に重なっただけで、好奇心と体力に任せて突っ走ってきた身体からのシグナルだったのかもしれません。
半ば強制的にではあったものの、一度スピードを緩めて積んでいた荷物を降ろし、自分のこれまでとこれからをゆっくりと考える時間が生まれました。
その中で、今が人生で一番身軽になれるタイミングだとしたら、何か思い切ったことに挑戦してみてもいいかもしれない。
そう思ってパッと浮かんだのが、「ラジオパーソナリティー」というお仕事だったのです。
余談ですが、幸い前職から続くご縁があったので、もし今の仕事を辞めたとしても、一問無しになる心配はありませんでした。
そのため、「最悪死にはしないでしょ」という風に割り切れたのは大きかったと思います。それがなかったら、いきなりラジオ一本でチャレンジに飛び出すことはできなかったでしょう。
複業やプロボノ、コミュニティ、なんでも良いので何かしら会社の外で”役割”を持ってみることを、今読んで頂いている方には強くお勧めします。
というわけで何となく「ラジオ パーソナリティー 求人」でググってみたものの、やっぱり求められているのは経験者だったり、裏方の技術職も含めたポジションだったり。
全くの素人というのはやはり難しいかも。そんな中で見つけたのが、「ラジオパーソナリティー養成講座」というものでした。
ここで3〜4ヶ月ほどレッスンに通わせて頂く中で、10月からコミュニティーFMの番組再編があるのでチャレンジしてみない?とお声掛け頂くことが出来たのです。
では番組企画を出してみましょうとなった時に、僕の中で伝えていきたい想いは既に決まっていました。
「旅の本質は、単に遠くへ移動することではなく、目に映る景色や、出会う人が変わること」
その想いを伝えたいのは誰か。
それは、いわゆる旅が好きな人はもちろんのこと、日々忙しくてなかなか旅に出られない、かつての僕のような「はたらく人」に。
ラジオに出演する人のライフストーリーや音楽を通じて、耳だけでも旅気分を味わいながら、「いつもと違う景色」を届けたい。
そうすることで、リスナーが明日以降の仕事や暮らし・人生を、ポジティブに少しずつ変えていくためのきっかけを作っていけたら。
そんな想いで始まるのが、『Another Scenery 〜はたらく人の旅するラジオ〜』です。
『Another Scenery 〜はたらく人の旅するラジオ〜』
◆ トークコーナー紹介 ◆
「教えて、あなたの仕事の景色」
複業やフリーランス・起業など、新しいキャリアに挑戦したゲストのエピソードや仕事術・大事にしている価値観を深掘りしていきます。
「私のイマ、はたらくのミライ」
仕事やキャリアに関する悩みや疑問・考えてほしいテーマをリスナーから募集し、パーソナリティーが等身大で応えていきます。
「 LIFE Switch Song 」
仕事に取り掛かる前に気分の上がる曲、気分転換でリラックスしたいときに聴く曲、人生の転機で背中を押してくれた曲など、ゲストの生活や人生の「スイッチ」となる曲を紹介します。
コーナーで掛けてほしい曲のリクエスト、仕事や旅にまつわるエピソード・トークテーマなど募集しています!ぜひ一緒に番組を作っていきましょう。
番組開始と同時にクラウドファンディングに挑戦します!
パーソナリティーになれる権利・ゲスト出演できる権利・楽曲をリクエストできる権利など、様々なリターンをご用意しています。
シェアして頂くだけでも励みになりますので、よければご覧ください!
202年12月26日まで公開しています。
⇨無事目標達成!本当にありがとうございました!!
さいごに
ここまで長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。
ここでは書き切れなかったことも沢山あるのですが、よければラジオを聴いたり、個別にご連絡を頂いたり、番組宛にメッセージをお寄せ頂けたら幸いです。
ラジオを通しては勿論のこと、どこかの街であなたとの人生の旅路が交わることを、楽しみにしています。
日置 法男|Another Scenery:@noriohioki
★ Special Thanks ★
◾️写真撮影:山内コーヘイ
僕にとっての大事な写真は、いつも彼にお願いするようにしています。プロフィール画像やプロジェクトでの人物撮影を考えている方は是非お願いしてみてください。
◾️ロゴデザイン:大塚誠也
「人と角度によって見え方が変わる窓」と、「水面を揺らす波」を表し、人の想いが電波を通じて伝わっていくようにと願いを込めたロゴマーク。想いをビジュアルに落とし込む上で、世界観作りから伴走してくれるデザイナーです。(ポートフォリオサイト:WANDERLUST)
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