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Bilateral Series Approximationの3次元フーリエ変換

Bilateral Series Approximationの3次元フーリエ変換

r^-αのBilateral Series Approximation

の3次元フーリエ変換が,0 < α < 3において

となることを示します。
r^-αのBilateral Series Approximationに関しては,以下の記事も併せてご参照ください。

式変形実際に式変形していきます。

[ ]の前にある因子は

となります。
分母の部分を更に式変形すると

となるため,

とな

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r^-αの3次元フーリエ変換

r^-αの3次元フーリエ変換

0 < α < 3において,r^-αの3次元フーリエ変換が

と表現できることを示します。

極座標の採用まず積分変数を極座標にすると,

と式変形することができます。

ガンマ関数とx^{1-α}の関係次に,ガンマ関数

とx^{1-α}を関連付けます。
1 < α < 3の場合,ガンマ関数のxにα-1を代入し,更にt=xsと変数変換すると,

なる関係式が得られます。

1 < α < 3の場

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Bilateral Series Approximationのr^-αへの収束性

Bilateral Series Approximationのr^-αへの収束性

定義域で連続かつ区分的に滑らかな関数φ(r),そのメリン変換

及びパラメータb( > 1)を用いて,r^-αをbilateral series expansionで近似(bilateral series approximation,以下BSA)することを考えます。

このとき,

が成立すること以下で示します。
また,φ(r)がガウス関数であったときの収束性を調べます。

ポアソン和公式BSAは

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周期的に繰り返される電荷分布の静電ポテンシャル

周期的に繰り返される電荷分布の静電ポテンシャル

電荷分布ρが

と周期的に繰り返される状態の際,その電荷分布の静電ポテンシャルΦが

と表現できることを以下で示します。ここで,

はρのフーリエ級数を表します。また,Ωは体積V(=L_x * L_y * L_z)を積分範囲とする場合,一方R^3は定義域全体を積分範囲とする場合の表記となります。
Φのフーリエ級数を式変形すると,

が得られます。r'に関する積分に着目すると,

となります。これよ

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ポアソン和公式

ポアソン和公式の勉強をしたので,内容をシェアしたいと思います。ポアソン和公式とは,関数f(x)とそのフーリエ変換の無限級数和に

が成立することを主張するものです。周期関数及びそのフーリエ級数に対しても同様の式が成立します。式の表現や記号はWikipediaの内容に揃えています。Wikipediaの式を少し拡張した,

について,式変形を説明できればと思います。
上式の左辺にフーリエ変換の表式を代

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