Hybe Boys(Tomorrow x Together & Enhypen)が表現するK-POPの伝説
遡ること昨年末。日本と同じように韓国でも音楽関係の賞レースが目白押しで、その授賞式やショー番組が連日放送されていた。時間帯的にリアタイで観ることは難しかったのだが、韓国のTV局は太っ腹にもそのショーの様子をあまりタイムラグなくYouTubeにアップしてくれる。おかげで我が推しグルTomorrow x Together の各番組での出演シーンをほぼ全て観ることが出来た。
年末の特別感のある豪華な衣装や、各番組のためだけに用意したカヴァーやダンスブレイクなど、見応え十分のステージばかりだった。(こういうクオリティのものが全世界同時に、しかも無料で公開されるということがK-POPが世界的な人気を得ている一要因だと思う。)
それらの中でも私が一番魅了されたのは、『2021 KBS歌謡祭』で披露されたステージだった。その演目名はずばり ≪Legend of K-POP≫。 K-POPアイドル第4世代と呼ばれるTomorrow x Together とEnhypen が、K-POP 第1世代から第3世代までの名曲をカヴァーするというものである。ちなみにT x TとEnhypenは、同じ事務所(HYBE) の先輩・後輩グループである。
まずは本番のステージ動画をご覧ください。
この本番の動画がアップされて間もなく、今度は事務所が練習室でのDance Practice動画を投稿した。
この練習動画を以って、このショーに関連するコンテンツは全て出尽くしたと思っていたのだが、さすがは我らを沼から這い出させないK-POPビジネスよ!ファンが一番観たかったであろう、両グループのショー本番までのドキュメンタリー番組がヴァレンタインデー翌日に供給されたのだった。
前にどこかに書いたかもしれないが、私と小学生の次男がK-POPにドハマりしたきっかけは、Enhypenのメンバーを選抜するサバイバル番組を視聴したことだった。そしてその流れで、彼らの先輩グループ Tomorrow x Together を知ることになり、私たちのオタ生活は決定的なものになったのだ。そんな私と次男にとってこの2グループのコラボは、まさに夢のような企画であり、その舞台裏まで覗かせていただけるなんて信じられないくらいの喜びだったのである。
両グループともに実力も才能も最高なメンバーで構成されている。そのダンス練習風景はまさに「神々の集い」のよう。彼らに憧れてダンスを始めた次男は、この番組を観ながら「はぁ......うまいな。めっちゃかっこいいな」とため息の連続である。また、ひとつの華やかなステージの裏には、地道な練習と、画面には映らない多くのスタッフの働きがあるのだということを母子でしみじみと語り合ったのだった。
そしてこのドキュメンタリーで私が ≪喰らった!≫ のは、動画中29分18秒あたりでエナイプンのリーダー、ジョンウォンと、トゥバのマンネ、ヒュニンカイが語った「HB, Hybe Boys」というパワーワードだった。
このコラボ前、両チームともに「互いに比較されてしまうのではないか、無用な競争心を抱いてしまうのではないか」と心配していたそうだが、ショーを終えてみると、2つのグループがひとつになってショーを作ることができ、HB、HYBE BOYS としてどんなジャンルもこなせるということが証明できたという自信と達成感を手に入れたようだった。
最高のライバル同士が力を合わせて、すごいケミストリーを起こして世の中を感動させる。そんな少年漫画のようなストーリーを作り上げた彼らに、心からの拍手を送りたい。
★★★
K-POP歴も浅く、全く原曲について知らなかった私であったが、このショーをきっかけにオリジナル曲を聴いたり、動画を観たりした。読者の方たちはもうご存知かすでにチェック済みかもしれないが、以下元ネタのステージ動画やMVをまとめておく。
また、グループについての概略について参照できるよう、グループ名の箇所に各グルのWikipediaページへのリンクも貼っておく。
H.O.T.(第1世代) : CANDY
Sechs Kies (第1世代): The way this guy lives
Rain(第1.5世代) : Bad guy
SE7EN (第1.5世代): Come Back To Me
東方神起 (第2世代): MIROTIC
BIGBANG (第2世代) : BANG BANG BANG
EXO (第3世代): Growl
BTS(第3世代) : FIRE
この≪Legend of K-POP≫というステージのおかげで、本当にうっすらとではあるが、K-POPという文化の系譜を知ることが出来た。
調べてみれば、H.O.T. や Sechs Kiesのメンバーたちは、まさに私と同年代だ。つまり、T x T と Enhypen のメンバー達は自分の親と同世代のグループから、ロールモデルにおいているであろうBTSやEXOなどの現役グループまでの「伝説」を体現したことになる。
そして遠くない未来、Tomorrow x Together と Enhypen 自身も、第4世代を代表するアイドルとして語り継がれる存在になっていくのだろう。
その過程を追えることが、一オタクとして本当に嬉しい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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