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高齢社会を乗り切る舵きりは早い方が良い。第4回(最終回)

※弊社の方針とは一切関係のない個人的なブログです

■認知症を抱える人への切れ目のない支援とは
身体は元気だが、認知症の症状で支援が必要となり、デイサービスに通う場合がある。

しかし、本人に自覚がない場合、「介護施設へ通所しよう」とは思わないのが普通である。

前回もお伝えしたように、基準緩和型デイサービスは、フィットネスやリハビリのような印象の施設が多く、提供時間も短い施設も多い。ちなみに、弊社のデイサービスでは、送迎+2時間という短時間である。その中で、

ティタイム(補水・合計400ml)
バイタルチェック
機能訓練(ラジオ体操・太極舞・ストレッチ)
看護師からの健康講座
iPadを使った脳トレ

ぎっしりのカリキュラムで、まるで、塾のようなスタイルを取っている。

有り難いことに、通常のデイサービスに行きたくないという方ほど、一度の体験に来られれば、ほとんどの方が利用契約となる。

つまり、塾であり、フィットネスジムに行った感覚で始められる。

もちろんサービス事業者には様々な個性はあるが、弊社のまわりには、そういった施設が多いため、"認知症の診断を受けているが本人に自覚がない元気な方"にも、早い段階で支援が行き届きやすい


つまり、総合事業、基準緩和型サービスという厚生労働省の方針はとてもニーズを捉えていることが、この3年間の実績からわかる。

ただ、前回お伝えしたように、課題なのは、

基準緩和型デイサービスに通っていて、要介護1の認定が出て退所となってしまった場合。


弊社の事例で言えば、身体的にはお元気であるにも関わらず、認知症の症状により、要介護認定1となり、即、退所となったのは2名。

何とか一般のデイサービスへ移行できたのは、もともと社交的な男性であったが、結局、弊社と同様に元気な高齢者の多い一般の短時間デイサービスへと移行となった。

前回もお伝えしたが、基準緩和型でない通常のデイサービスでは、施設基準や人員基準のハードルが高いため、要介護度の高い利用者を受けなければ経営が困難になってしまう。

要介護1~5までのうち、介護度が上がるほど、点数が高い。つまり、元気な方を受け入れてくれる短時間デイサービスを運営されている施設はそう多くない。この事例でも、ギリギリの運営で引き受けてくださった。

そして、もう一人の退所者は、元々の環境の変化が苦手な方で、涙ながらに退所され、他のデイサービスへは行かなくなり、自宅で訪問介護サービスによる家事支援を受けるようになった。認定がおりた時点から、「コミュニティから引き離された」という失念に陥ってしまった。

重要なのが、二人の共通点。

「身体的には健康であった」


ということである。

認知症に加え、一人でトイレに行けないなどの日常生活動作に課題があったなら、恐らく要介護2~3となる(※地域によって差がある可能性あり)。

日常生活動作が無理なく可能であれば、認知症の症状がやや顕著になって、要介護1の認定がおりても、基準緩和型デイサービスでの体操や脳トレは熟せるし、他の利用者とのコミュニケーションは十分に楽しめる。


結論】
日常生活動作に支援が必要なく、認知症がある要介護1・2の方は、基準緩和型デイサービス継続利用が出来る。



ではもう一度。厚生労働省の資料を。

〈資料1〉〈資料2〉〈資料3〉

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最後にもう一つ、重要なことを付け加える必要がある。

要介護認定が出たということは、家族の介護が大変になってきたということである。長くケアマネジャーとして活動されている方々が仰るのは、

『介護をしている家族を支えることは、本人への支援と同様、またはそれ以上に大切なことである』


ということ。

ケアマネジャーは、相談を受けたときから、ご本人、またはご家族の暮らしているお宅の玄関に立ち、ベルを鳴らす『初めまして』の関係から、課題を可視化すること、課題を解決することに、真摯に向き合っている。そのため、彼らには専門職としての“肌感覚”というものが備わっている。

弊社もアプリ開発で、ケアマネジャーのAIロボットを開発しようと試みたが、それには、“肌感覚”という、膨大なアルゴリズムが必要となる。そのアルゴリズムに関してはある程度、ピックアップ出来ているが、現在のAI技術では、なかなか微調整の利かない繊細なものだと感じているため、そのときが来たら記述しようと思う。


なので、
肌感覚のある、"マンパワー"が必要な今のうちは、ぜひ、次の提案を加味していただきたい。

【今シリーズにおける、ご提案2点】

その1.
支援の導入として、“事業対象者”という概念は必要。元気なうちの多様なサービス支援を導入し、その中から、地域の拠点事業(資料3-③)に移行出来る人と、事業対象者でも基準緩和型デイサービス(資料3-②)の継続利用をした方が良い人を、身体機能だけでない方法で見極める必要性がある

その2.
下記の
方に対し、「基準緩和型のサービス利用を可能にする」「利用日数を増やす」
・日常生活動作に支援が必要な、要介護1・2の方
・日常生活動作に支援が必要なく、認知症がある要介護1・2の方

※弊社の方針とは一切関係のない個人的なブログです


以上です。。。
情緒的な駄文のため、この4回のお話で伝えしきれなかったことをお詫びしながら、『介護保険料利用料の削減のための案』として、また、『コミュニティづくりをしながら高齢者支援を無理なく続けられる方法』として、基準緩和型通所・訪問サービスを充実させ、本人に精神的な負担を掛けず、切れ目のない社会保障制度として、要介護者・被介護者を支援していく方法をご提案させて頂きました。


どうかご検討をお願いいたします!! ←誰に?


note運営の方々や、読者の皆さまに何とかしてくれと言っている訳ではございません。あちらこちらでご提案させていただいております。いつか誰にでも訪れる老いに関する情報のひとつとして下されば幸いです。

※弊社の方針とは一切関係のない個人的なブログです


今回のシリーズ4回、読んでくださった方、本当にお付き合い頂きましてありがとうございました。また、全国各地で頑張っていらっしゃる介護関係者の皆様のお話もぜひ聞きたいです。いいね、を下されば、どこへでも颯爽と拝読に参ります。敬意を持って。

写真は、弊社のスタッフであり、スーパー看護師の姫さまから、春のお届けもの。チューリップです🌷

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