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縄文短歌 メリと楠

 アイヌ犬のメリの家は楠の根もとにあります。夏は木陰を作ってくれたり、冬は風よけになってくれたりと、メリは楠にずいぶんと助けられています。しかし、とりわけ啓蟄のころになるとメリには地面を掘る癖があるのです。これを見ている楠はどんな風に感じているのでしょうか。

啓蟄の頃、急に地面を掘り始めたメリ
メリちゃんのパワーショベルが穴を掘るここには春が埋まっています
 
小屋の前夢中で掘っておりますが自分が落ちるための穴です
 
穴掘った後のお顔は泥だらけガングロ娘ハイ出来上がり
 
メリに根元を掘り返された楠
わたくしの根元に穴を掘っているあなた満足わたし困惑
 
足元を耕(おこ)してくれた貴女には感謝すれども痛えじゃねえか
 
芽吹くとき病葉(わくらば)落とす楠は一言ぼやく痒かったなあ 
 
枝切られスッキリしたのは確かだが爪じゃないんだやっぱり痛い

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