アイデアの価値 〔気になる記事(DIAMOND online)〕
営業活動にあたって、ちょっと参考になりそうな材料(DIAMOND onlineの記事)があったので紹介します。
・喜怒哀楽の感情は思考やアイデアにどう影響するのか
https://diamond.jp/articles/-/221503
棋士の羽生善治さんとビジネスデザイナーの濱口秀司さんとの対談の中での浜口さんの言葉です。
濱口 基本的に、僕はあまり「勉強」しないです。過去の事例も知らないし、巷の情報にも普段触れていないので、その場でゼロから考えるタイプなんです。(中略)
いわゆる戦略系コンサルティング会社だと、過去の実例や膨大な関連情報を集めて分析し、クライアントもその結果を見て「賢い」と思ったりするわけですけど、僕はクライアントのほうが「賢い」と思っています。何年間も毎日そのビジネスをやってきて、数ヵ月で集めて分析しても追いつけない深い情報やビジネスの体感をお持ちのはずで、それこそが次の戦略のカギになる、と思うんです。僕は、プロがどう考えるのかを聞いて、なぜそういう答えを出すのかという傾向を探ってパターン化します。そうすると、別のパターンをつくれますし、それが最も効率がいいからです(笑)。
「クライアントの方が賢い」という点ですが、これは、
「誰が一番その課題について “本気で” 考えているか」
→ その「誰」が考えていることを、まずは最大限に尊重し、それを
思考のスタートにする
ということだと思います。
外からパッと入ってきて
「御社の課題はこれです。なので、こういった“提案”をもってきました」
とか話し出しても、聞く側はまったく関心を示さず、かえって不信感を持つのは当然でしょう。聞く側は、その程度のことはとうの昔から思いついていて、それでもダメだから悩んでいるわけです。
HONDAの創業者本田宗一郎さんの「プロダクトアウト的思考」も、この「本気で考えている人のアイデアを尊重する」という姿勢と同根のものだと思います。
本田さんは、「メーカーの開発担当が“需要” のことを一番本気で考えるべきだ」との信念を持っていました。
このあたり、もう10年以上前に読んだ本田さんの著作でも触れられています。
→ 参考までにですが、当時の私のブログです。関心がある方は覗いてみてはどうでしょう。
https://blog.goo.ne.jp/sasada/e/17287cc6dc28e65f38e0a58eaf02b52e
あと、先の記事に戻りますが、
濱口さんの「アイデアにクオリティを求めてはいけない」というフレーズもいいですね。
これ、とても大事だと思います。