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一筋の光

どうでもいいや

投げやりな態度を取り
それでもただ生き続ける

闇の中、何にも見えない
わたしはただ打ちひしがれる

もう立ち上がれない
息をしていることも苦しい


わたしの中の光を感じ
心のどこかに希望を持ちたい

そんなことを思っても
ほんの小さなきっかけで
その光は泡粒のように消えてゆく

誘われた朗読会の帰り道
妻を亡くした老作家も立ち直るまでは三年掛かると聞かされる

電車の中
今年最後の満月をみる
薄い黄色のまんまるお月様

もういない母を思い出す
暗くなった家までの帰り道をのろのろと歩いていると
涙が溢れそうになってくる

わたしの中の光はいつの間にか
どこかに消えてゆく
また闇の中で膝を抱えた小さな子供に戻っていた

ひとりぼっちはイヤだけど
もう誰も見送ることにも嫌気がさす

行ったり来たりをくり返す
わたしの心

いつまでも暗闇は続かない



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ノリかな
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