大雨警戒情報

けたたましいスマホからの音声で起こされる

避難情報発令だ
無茶苦茶に雨が降り続ける
まるでノアの方舟みたい

二年前なら母がいた
母と二人で寄り添って

不安になると思い出す
母がいると安心できた

今はもう肉体がない母が守ってくれている
わたしには見えないだけ
本当は寄り添ってくれている

本音を言えば
もう生きていくことにウンザリしてる
生き続ける意味が見えて来ない

「孫が産まれるよ」と言われても嬉しくない

異常な程に雨は降り続く
ブラックな心のわたしが顔を出す

もうひとりは嫌だよ
早く迎えに来て
最近は鳴りを潜めていた筈なのに

あのスマホから流れる緊急速報の音が
わたしの心を不安にさせる

気が狂ったようにどんどん雨は降り続く

一番大切なものはなに?信じる心…