![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/133995588/rectangle_large_type_2_eb20ce9bddc95ee2b5b336d9074e1481.png?width=1200)
Photo by
sinoayakouri
月に思う
朧月を見ると
いつの間にか泪が出る
父が彼の地に旅立って間もなくのころだった
母と二人で互いの家から同じ朧月を眺める
きれいな月
今はもうその母もいない
何を見てもむなしくて、かなしくて
ずっとずっと
思い出の中で暮らしている
ひとりぼっちの人生を
山あり谷あり
何とか過ごしてこられたのは
母のお陰
細く長く
ともに歩んだ
こころの教えがあったから
はかない、はかない朧月
人の命もいつか消えゆく
魂だけは残ったとしても
肉体は跡形もなく地に還る
私は何を追い求め泣くのだろう
おぼろげな月を見つめ
またつぶやく
「迎えに来て」
いいなと思ったら応援しよう!
![ノリかな](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/80786635/profile_4344b6a8c604d76b3cac03d527a04039.png?width=600&crop=1:1,smart)