YouTubeショート動画の活用方法 〜視聴数が伸びる動画のパターン分析〜
2020年12月より実装されたYouTubeショート動画の活用方法の紹介です。個人でやってるチャンネルで手法を再現してみました。この記事はショート動画はベータ版からの活用考察なのでロジックや仕様が日々変わる可能性が高いことをご了承ください。
参考になった場合は チャンネル登録よろしくどうぞ!
YouTubeショート動画とは
「YouTube ショート動画」は、新しい動画投稿の形式で、これを上手く活用することで、新規参入のクリエイターでも短い期間で多くのユーザーにコンテンツをリーチすることができ、さらに動画をアップロードするという成功体験を気軽に得ることができます。
実際に僕も新規参入で10日頑張り1.5万PV、登録者数40に至れました。まだまだこれからですが... 2021/06/08時点で(148名)。
公式のヒント集
YouTube ショート動画の作成方法
短い縦向き動画(最大 60 秒まで)をYouTubeアプリでアップロードし、タイトルや説明欄に #Shorts というテキストを含めることが推奨されています。動画作成アプリは何でもOKです。
この2つの条件をクリアするとフォーマットとして認識され、定期的にYouTube側のホーム画面などを介して不特定多数のユーザーにサジェストされます。この流れに上手く乗ることができれば、先行優位性などは関係なしに検索流入意外の動線で急に1000とか1万PVを叩き出すこともあったりします。
現状では偶発性は高いものの一定の法則性が存在していると思われます
15秒前後〜30秒台がホットゾーン?
公式の機能説明では「視聴者が手軽に楽しめるように 15 秒の動画作成に取り組むことをおすすめします。」とあります。15秒制限はinstgramのリール機能でもそうですね。
今回の10日間で毎日、色々なタイプのショート動画を60本アップロードしました。検証の結果としては15秒~30秒台が極端に伸びていますが、41秒以上の動画の多くは「YouTubeショート」からの流入がなく再生数が3桁を超えることはありませんでした。
YouTube側のサジェスト(サービスの意図した狙いに適したコンテンツ)の判定がこの秒数を範囲としているの可能性があります。コンテンツの良し悪しやキャッチーさは置いといて、類似した条件やカテゴリでも大きな差が出ました。
クリエイターのジレンマ
ショート動画はPVは増えやすいですが、60秒以下の動画の再生時間は収益化のための時間にカウントされません。YouTubeで動画が終わる際のに設定する「終了画面」での動画やチャンネルの登録テンプレ挿入は30秒以上の動画でないと設定することができません。
クリエイターの思いとしては、一過性の銭にならないPVより、チャンネル登録者や収益条件にカウントされる再生時間を稼ぎたいとなるでしょうし着地点を作りたいと考えますよね、ですが半端な動画を量産してコンテンツの質やクオリティを下げては本末転倒です。
今回のショート動画のコンセプトを洞察するに、従来の検索流入重視の広告戦術ではない角度で、YouTube側の判断するサジェストを通じてユーザーの興味度の高いコンテンツを算出し、知的欲求の起点をつくるものだと考えます。
視聴数が伸びる動画のパターン検証
「ショート動画」を意図して作った動画のウチ、15秒前後〜30秒台が有効説を検証するためいくつかのアプローチのパターンを合わせて分析します。
<パターン①:あざとカワイイ動物たち>
次にニワトリのためのダンボール鶏小屋をDIYした動画。単純にニワトリさんがカワイイのでコンテンツ力で殴りに行った感じです。ペットや料理は映えコンテンツですし他のペット動画も軒並み初回の伸びがあるので、タグやカテゴリによる従来的なロジックで獲得したPVと考えられます。いずれも50秒台動画で、YouTubeショートからの流入でなくチャンネルからでした。
何はともあれカワイイは強い。継続性が持てれば固定のファンの獲得も期待できるので地道にストックしておくことでチャンネルの土台になりそうですね。
<パターン②:渾身のゴミ量産>
コレはいけたバズるだろう!と意気込んだ、北陸名物ノドグロをさばいた工程のタイムラプス動画です。いかがでしょうか?渾身の力作が、ただのゴミになりました。44秒動画で「YouTubeショート」からの流入なし。
同じ料理カテゴリでロング動画(2分以上)で作ったものはじわじわ自然流入で再生数が伸びているのでコンテンツが悪いわけじゃなく、流入を中途半端に狙ってクオリティの低いコンテンツを量産した感じで、完全に最悪失敗例です。仮説15~30程度ならワンちゃんあるかもしれません、続報に期待。
<パターン③:プチ炎上と良し悪し評価の混在>
今回一番伸びた、僕がボウリングの玉をパワーでぶん投げる動画 ですが、流入元の9割が「YouTubeショート」です。一段回目の山でタグやタイトルテキストの見直しをし、停滞を挟んで二回目の伸びを見せゆっくりと浮上しています。評価もまちまちなのでプチ炎上とも言えますので、サジェスト→コンテンツ力としてみなされたのかもしれません。低評価やコメントが伸びるなども因果があるのでしょう。
再現性は低いですが一種の成功パターンかも知れませんね、tiktokの既視感があります。
<パターン④:未知と異質感>
現代的な日常の中では知り得ない光景を題材にしたアプローチ、スズメバチの肉団子作りの動画です。危険なスズメバチを間近で見る機会はそうないでしょう。僕の場合はコロナの影響で地元の田舎にUターン、牧歌的な生活をしています。また、昆虫にやけに詳しいので色々対策などおこない、大自然の驚異の権化の姿を収めることができました。
ステイホーム系コンテンツが多い中でサジェスト一覧される動画の中ではさぞ異質なものに映るでしょう。狙いがあたったのかそこそこの視聴数を引くことができました。個人的な感覚としてチャンネル登録のコンバージョンも相まって一番手応えを感じています。
TikTokユーザー白書にみるコンテンツ消費の傾向
2020年の12月にTiktokの公式から「TikTokユーザー白書 第3弾 簡易版」という興味深い調査資料がリリースされました。
曰く、2020年はコロナ影響でユーザーのライフスタイルや価値観に変化がもたらされた大きな転換期でした。長期的な自粛や、オフラインで担保されていたコミュニケーションが欠乏し、人々は未知への興味を渇望しはじめたということです。
従来的なWebサーフィンでは情報を検索するにも膨大すぎて、情報検索というの行為の外に目を向け、あえて非効率に様々な情報と触れることで新しい興味と出会うというニーズが急増しています。
・世の中の情報を全て分かっていたようで、 実はそうでなかったと気づいた
・知らない分野や世界にも触れたい
・もっと自分に必要な・合った情報 があるんじゃないか
Toiktokやinstagramに追随するようにリリースされたYouTubeのショート動画機能、まさにそういったユーザーニーズの変革をより明確にしたアクションなのかもしれませんね。
まとめ
冒頭にもありましたが「YouTube ショート動画」は上手く活用することで、新規参入のクリエイターでも短い期間でも多くのユーザーにコンテンツをリーチすることができ、成功体験を簡単にに得ることができます。
僕の場合は収益化がどうというより、単純にコロナで意図せずできたスキマ時間や日常の変化をログ化したり、それらを刺激に変える新しい生産的な趣味としての参集ですが、退屈な日々をクリエイティブに変え、分析を通して数字を習慣的に見る演習ができるのは大いに普段の仕事に役立っています。
既にYouTubeやってる方もそうでない方もぜひ「YouTube ショート動画」活用してみてはいかがでしょうか?
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