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アンダルシアでデート!
世界多分一周旅ヨーロッパ編の中で、フランスやポルトガル、スペインの巡礼路を歩いた後、アンダルシアのとある町にやってきた。
目的はてんやわんやさん夫妻とデートをするため。
ずっとワクワクしている。
まだ1度しか会ったことのないてんやわんやさんたちだが、noteを通して仲良くさせてもらっていて、2022年の夏にファーストデートと称して私とポン子さん、てんやわんや夫妻とダブルデートをした。暑い夏だった。
あの時の私はまだ医療機関で働いていて、4人ともがマスクをしていて黙食だった。
それから1年弱が経ち、私はスペイン、アンダルシアにやってきている。
ポン子さんは日本で踊っているので、ここでは無職のマスクをしていない私のみではあるが、あの時彦根で描いた未来に立っているなと実感する。
アンダルシアは未来。
最高である。
そんなわけで、2泊3日のアンダルシアでのポン子さん抜きのセカンドデートが始まる。ドキドキである。
てんやわんやさん側のセカンドデート記はこちら。
デートから1年半遅れ、当時のメモをもとにnoteを綴ります。(私も見出しを付けて書いていこう。)
デート前夜
アンダルシアのとある町の片隅で、仕事を終えたてんやわんや夫妻と一度顔を合わせることになっていた。
1ヶ月ほど前の過去の私が、フランスのパリから、歩き旅で不要な荷物をてんやわんやさん宅に送りつけてしばらく預かってもらうという厚かましいことをしていて、未来人の私が受け取ることとなっていた。
通りの向こうから2人が見えた。
わー!
なんかすごく嬉しくてハグをした。
自分の今の旅の状況としては、5月に巡礼の旅をして、新しい人と出会って毎日楽しく過ごし、お別れして久しぶりに一人に戻ったばかりの6月というタイミングだったので、すごくホッとしてしまった。新しい人と知り合って出会いと別れの連続の日々はそれはそれで楽しかったのだが、気が張っていたところもあるのだと思う。異国の地で日本語で話せる顔見知りのnote見知りのお友達と会えるということが、こんなにも嬉しく、そして嬉しさ以上にこんなにも安心できるとは思っていなかった。ありがたい。
てんやわんやさんから預かってもらっていた段ボール箱と、美味しいウェルカムお菓子をいただき、簡単に今後のデートの段取りを確認し合い、明日の朝まで一旦解散となった。
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日本人なのでDOR太とY太に見えちゃう
デート初日
朝、てんやわんや邸(落語家のような響き)の前で待ち合わせをして、てんやわんや邸の前のバルで朝ごはん。スペインの朝ごはんと言えば、生ハムとパン、生絞りのオレンジジュース。理想通りのモーニングセットを屋外のテラス席でいただくことに。トーストの上に生ハムをたくさん乗せた方がいいというアドバイスや、私はオリーブオイルを多めにかけたいタイプだとか、そういう普通のおしゃべりをするのが楽しい。てんやわんや邸の前にあるバルなので、てんやわんやさんのnoteでおなじみのご近所さんたちが普通に登場してくるのが楽しい。ペピ氏はセクシーなスカートを履いていて、私の服と交換することを想像してみたが着こなす自信はなかった。温かそうな人柄が伝わってくる。早口スペイン語がほぼ聞き取れないが、楽しく聞ける。
土曜日はバルで朝食をとる人が多いとてんやわんやさんに教えてもらったのだが、土曜になるとご近所さん同士が、家の前のバルのテラス席で朝ごはんを食べに集まって来て、挨拶を交わすというコミュニティが、素敵だと思った。
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スペインの生ハムを美味しく食べるために存在する、
しっとりとかふんわりという概念とは真逆のスペインのカリッ!としたトースト
朝ごはんを食べた私たちは、てんやわんやさんの暮らす町の教会や通りやワイナリーや市場を巡ることに。2人に案内されて歩く道が楽しい。教会や通りの建物のあちらこちらにムデハル様式が見られることを、てんやわんや夫氏が教えてくれる。
Wikipediaから借りてムデハル様式についての説明を簡単にしておくと、キリスト教のアンダルシア征服(レコンキスタ)の後に、残留イスラム教徒の建築様式とキリスト教建築様式が融合したスタイルである。特徴は建物の壁面に幾何学模様の装飾を施している。
アンダルシアは、長くイスラムに支配され繁栄していたので、キリスト教が奪い返した後もイスラムの名残りが教会などに残っている。
イスラムの幾何学模様が私は好きなので、イスラムテイストを見つけるのが旅での私のワクワクポイントであったが、夫氏の知識のご教示により、ムデハル探しが隠れコマンド探しのようにもっと楽しめるようになった。
ワイナリーに寄ってクールなおじさんに試飲させてもらったり、市場に行っててんやわんやnoteでおなじみのペペ氏のお守りを拝みに行ったり、お昼ご飯をふるまっていただけるということでお肉を買ったり、パン屋でパンを買った後に、てんやわんや邸へ。ちゃんと例のルイスのレモンの木も確認する。階段をのぼりながらnoteでおなじみのご近所さんの話をしてくださるてんやわんやさん。
ここまでくると、「てんやわんや物語」の世界に没入させてもらっているような感覚になる。ディズニーランドとかそういう類のてんやわんやランド。ここは夢の国かもしれない。
noteだけのお付き合いから始まった私たちなので、noteでおなじみの世界を案内してもらいながら一緒に過ごすのが非常に楽しいし感慨深い。
そして、てんやわんや邸の中に入らせていただく。
夫氏は、扉を閉めてキッチンにこもり、鶴の恩返しのように立ち入り禁止となった。この辺も物語めいている。
夫氏が料理をしてくださっている間に、てんやわんやさんと2人きりで可愛い部屋で落ち着いてお話をした。夫氏には色々とこの後もドライブに連れて行ってもらったりしたというのに非常に申し訳ないのだが、正直なことを書くと、私はてんやわんやさんと私と二人だけのこの時間が、アンダルシアでのデートの中で一番心に残る時間だった。会うのは2度目なのにいろんな話ができた。こんな話をしていいのかな、聞かせてもらっていいのかな、いや聞いてくれてありがとうだし、話してくれてありがとうだな、などと思いながら。
人間の記憶って不思議だなと思うのだけど、てんやわんやさんと話したことを思い出す時、あの部屋の床、敷かれた素敵な布が映像として心に浮かぶ。中学の時に好きな男子に告白した時のことを思い出す時、夜の団地の街灯とラブレターの封筒の柄がセットで浮かんでくるんだけど(告白の結果はちゃんと記憶の底に封じ込めた)、そういう感じ。心に残る時間を過ごした時に、私はそのシーンの断片がくっきりと刻まれて残る。過ごした時間が濃い時、自分の心が忘れたくないと思った時に、目に映っているものとセットで刻まれるのかもしれない。そして別の機会にどこかで素敵な布が敷かれた床を見かけたり座ったりするときに、てんやわんやさんのあの部屋での時間を思い出したりする。どうやらあの時間を、私は世界中の敷物に閉じ込めたのかもしれない。とても素敵なことだ。
そうこうしていると、シェフ(夫氏)の料理が完成したらしく、屋上で食べることとなった。テーブルとイスを、アンダルシアの強烈になりつつある日差しをできるだけ避けられる場所にセッティングする。私は誰かの手料理を食べる前の食事の準備をするこの時間が好きだ。美味しく楽しい食事にするためのひと工夫を協力しあう時間は、いい加減なごはんの食べ方をしている私の普段の生活にはないので、楽しかったなとなおさら思う。私がキャンプを好きな理由の一つとして、外でごはんを食べること。準備も、開放感も好きなので、てんやわんや邸屋上でのランチも忘れがたいものとなった。
美味しいパンと、ワインと、豚のほほ肉の煮込み(carrilladaカリジャダ)と大好きなガスパチョ。
今まで食べた頬肉の中で断トツで圧倒的に一番美味しい(そもそもそんなに頬肉を食べたことないから、肉料理に範囲を広げたっていい)。
そしてガスパチョ。お酢が効いていて、今まで飲んだ冷静スープの中で一番美味しい。
そしてデザートに出た手作り抹茶アイスには、甘酒が入っているというこだわり。手作りアイス、もしくはすべての抹茶アイスの中で一番美味しい。
一番を次々と更新していくてんやわんやランド。
シェフのクッキングサービス料が500万円でも仕方ないのかもしれない。(その他諸々の手数料・私が就職するまで支払いを待ってくれるらしいが、割と高額な延滞料金含め1000万円を超える計算)
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まだ支払えていない。
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その後、町を少しドライブして、ロバ(会いたかった!)に柵の隙間から挨拶をし、スーパーで明日のパン(※「明日のパンを買わな」は大阪弁らしい。オカン世代や私の周りで口にする率ほぼ100%。それはさておき)、もとい、明日のボカディージョをてんやわんやさんが作ってくれるらしいのでチーズや生ハムを買った。そして解散。
明日最終日はドライブデートである。
デート最終日
「どこでもいいから、アンダルシアっぽい白い村に行ってみたい」という私のわがままにこたえてもらい、車で白い村へ3人で出かけた。夫氏は、山でスモモをとりたいという野望があるらしかった。車中もいっぱいしゃべってしまい、はしゃいでいるのが丸出しな私。たくさん聞いてもらえて、本当にありがたいことだと思う。
目的地では、なんと牛追い祭りが開催されることとなっていた。
牛追い祭りと言えば、スペインのパンプローナが有名で、私は巡礼でパンプローナに訪れたことがあったが、牛追い祭りの日ではなかったため走っている牛は見られず、死んだ牛のカチカチに硬くてアゴが割れそうなビーフステーキを食べただけだった。まさか、ここに来て牛追い祭りを見られるとは!闘牛士の旗のような赤い帽子をかぶっていた夫氏がそれを示唆していたのかもしれない。
小さい村の楽しいミニマム牛追い祭りを楽しんで、3人でこれまでで一番美味しい手作りボカディージョを頬張った。
デートの途中、何かのタイミングで夫氏と私と二人だけになった時に、なんとなく気になっていることを夫氏に聞いた。
「てんやわんやさんが昨日私と2人でいる時に、いろんな話をしてくれたんだけど、話してしまったことで、あの後しんどくなっていないかちょっと気になって。」
私は、いろいろとしゃべった後に、あんなことしゃべるんじゃなかったなと思う時や、人に話したことで久しぶりに思い出して、当時の気持ちがよみがえることとかが時々あるタイプなので、勝手に少し心配だった。気を遣わせたのではないか、無理に話させたのではないか、きっとそんなことはないと思うがそれでも考えてしまう。私には、その日の気持ちなのか何なのか分からないけど、今日はこれを話す感じじゃないなって思って話さない日もあるし、なんだか分からないけど今日は話してしまったな…ていう日もある。
昨日に関しては、相手がてんやわんやさんだから話せた話があって、話してしまって後悔していることなど何もないのだけど、相手に関してはそういうのが気になる性分なのだ。
すると夫氏が、「話そうと思ったから、話せると思ったから、話したんですよ。そういう時間だったんですよ、きっと。大丈夫ですよ、のりまきさん。」と言ってくれた。
簡潔でシンプルな言葉だった。
てんやわんやさんと夫氏2人のこういう優しくも強い関係性、アンダルシアの町や登場人物から醸し出されるあたたかさが染みてくる。だから、話してくれてありがとう、聞いてくれてありがとう、それだけでいいんだなと思った。
この町で、いろんな人たちと笑ったりくじけそうになったり奮い立ったりロバに餌をやったりしながら、てんやわんやさんは暮らしている。人それぞれの人生があり、ドラマがある。誰かと仲良くなると、その人の人生にほんの少しお邪魔することになる。そして同じく自分の人生にも登場してもらうことになる。
アンダルシアにやって来て良かったなあと強く思う。大好きなお友達が暮らしている場所や取り囲む人々に触れて、お友達をより近くに感じられる。てんやわんやランドは、とてもあたたかくてユニークな世界。その世界で、時に立ち上がって戦うてんやわんやさんをこれからも応援したい。そういう思いが強まった。
もうすっかり締めのような文章になったし、長くなったので、デートの詳細は3人の秘密にしておこうと思う。
素敵なデートをありがとう。
餞別にお手製の味噌をいただいた。
嬉しかった。
変な挨拶とともに、次のデートを約束して別れた。
It makes miso happy.
I miso you.
夫氏にもらった味噌は、私と共にヨーロッパを旅して、出会った人たちに味噌汁をふるまうことになるのだが、その話はまた別の話。
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すっかり忘れてたけど。
思い出せて叶って良かった。
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6月に見れて良かった!
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世界ってやつは。
などと思う。
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帰り際に、Superに絶景ポイントを振り返って見ながら通っていった。
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上から時計回りに
豆味噌・麦味噌・レンズ豆味噌
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レディーのりまき。
読んでくれて、ありがとう。
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