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【中学公民・第12講】市場経済と価格の働き
スーパーの野菜が安くなったり、高くなったりするのはなぜでしょうか?また、人気の商品が売り切れることが多いのはなぜでしょう?それには「市場経済」と「価格の働き」という仕組みが関係しています。
第12講では、市場経済の基本的な仕組みと、価格がどのように決まるのかを学びます。需要と供給のバランス、価格の変動が生産者や消費者に与える影響などを具体例を通じて考えていきます。このテーマを通じて、経済活動の裏側にあるルールを一緒に理解していきましょう!
市場経済のポイント
市場経済…商品を売り買いされる市場が社会の隅々まで張りめぐらされている経済。主な市場として、卸売市場・株式市場・労働市場。
需要と供給
需要量…消費者が買おうとする商品の量。
供給量…生産者が売ろうとする商品の量。
市場価格
市場で決まる価格。
需要量と供給量の関係
需要供が供給量より多い→価格が上がる
需要量が供給量より少ない→価格が下がる。
価格が上がる…需要量が減少し供給量が増加する。
価格が下がる…需要量が増加し供給量が減少する。
均衡価格
需要量と供給量一致させる価格。価格は、経済のシグナルで需要量と供給量を調整する働きがある。均衡価格を境に、需要量が供給量を上回る場合は価格が上がり、供給量が重要量を上回る場合は価格が下がります。
価格の働き
自由な競争が行われている市場経済のもとでは、価格は上下することをとおして生産資源の流れを小説するシグナルの役割をしています。
公共料金
国民生活に深い関係のあるサービスの料金は、公共料金といい、国会や政府、地方公共団体が決めたり認可したりする。決定方法は、国会や政府、地方公共団体が決定したり、認可したりします。
公共料金の種類
国会や政府が決定するもの…社会保険診療報酬、介護報酬
政府が認可・上限認可するもの…電気料金、鉄道運賃、都市ガス料金、乗合バス運賃、高速自動車国道料金、タクシー運賃、郵便料金(通常郵便物の料金等)
政府に届け出るもの…電気通信料金固定電話の通話料金など)、国内航空運賃、郵便料金(小包郵便物の料金等) 、電気料金、都市ガス料金の引き下げ改定、鉄道・乗合バス運賃の上限価格の範囲内での改定
地方公共団体が決定するもの…公営水道料金、公立学校授業料、公衆浴場入浴料 おもな公共料金、印鑑証明手数料等
独占価格
自由競争で決まる市場価格に対して、独占価格は、少数の企業が一方的に決める価格である。少数の企業が市場を支配している場合、競争がないため、企業は利潤がなるべく大きくなるよう価格(独占価格)を決めることがある。
独占価格は、管理(寡占)価格ともいわれ、生産者に有利な高い価格に決定されるので、消費者の不利になることが多い。
価格と物価
商品の1つ1つの値段を価格というが、いろいろな商品の価格やサービスの料金を総合して平均化したものを物価といい、一般に、物価は物価指数で表される。
物価指数…ある年(月)の物価を基準としてこれを100とし、ほかの年(月)の物価を指数で表したものである。
物価指数の種類には、次のようなものがある。
企業物価指数…企業間で取り引きされる商品の価格 変動をとらえた物価指数。日本銀行が、毎月1回調査し発表する。
消費者物価指数…家計が購入する日常生活に特に関係が深い商品やサービスの物価指数。消費者物価指数は、消費生活の動きを知るための重要な指数で、総務省統計局が、毎月1回調査し発表する。
貨幣の働き
ふだん商品を買うときなどに使うお金を貨幣という。貨幣には、次のような働きがある。
価値尺度…商品が売買されるとき、その商品の値打ちは、貨幣の単位によって示される。すなわち、貨幣は商品の値打ちをはかる尺度(ものさし)の役目を果たしている。
商品交換の仲立ち…ある商品を売って貨幣を手に入れ、その貨幣で他の商品を買ったときには、貨幣は商品と商品を交換する仲立ちの役目を果たしたことになる。このように、貨幣は交換手段として使われる。
価値の保存…貨幣は、商品を買う必要のない場合には値打ちを貯える手段(貯蔵手段)として用いられる。必要なときにはこの貨幣を使い、いつでも自由に商品を買うことができる。
貨幣の種類
日本で発行されている貨幣(通貨)の種類には、
日本銀行が発行する日本銀行券(紙幣)
政府(財務省)が発行する硬貨(補助貨幣)
があり、あわせて現金通貨とよばれる。そのほか、銀行などに預けてあるものを預金通貨といい、現在は預金通貨が大半を占めている。
銀行に預金をすることは、銀行にお金を「貸す」ということを意味する。したがって、預金者は貸した現金を引き出す権利を持つことになり、この権利が通貨としての役割を果たしているのである。