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【高校生物基礎】細胞膜の構造

細胞膜は、細胞を外界から守りながらも、物質の出入りを調整する重要な役割を果たしています。この薄い膜が、どのような仕組みで細胞内の環境を維持しているのかを理解することは、生物学の基礎を学ぶ上で欠かせません。本記事では、細胞膜の構造や成分、そしてその機能について詳しく解説します。細胞膜の秘密を解き明かし、生命活動の仕組みに迫ってみましょう!

細胞膜の構造

細胞膜の構造

細胞膜は、基本的には半透膜であり、選択的透過性をもっています。溶質によっては通りやすいものがあります。この性質が選択的透過性溶質が濃度勾配にしたがって、濃度が高い側から低い側へ膜を通ることを受動輸送といいます。逆に、エネルギーを消費して、濃度勾配に逆らって膜を通ることを能動輸送といいます。

細胞内の浸透圧

水の移動を浸透、スクロース溶液が水を移動させるために使った力を浸透圧といい、浸透圧は溶液の濃度に比例します。動物細胞を高張液中に入れます。外液の浸透圧の方が大きいので、細胞外に水が浸透します。しだいに細胞内の浸透圧が大きくなっていき、外液の浸透圧と等しくなると細胞の大きさが変わらなくなります。

次に低張液中に入れると、逆に細胞内に水が浸透します。高張液のときと同様に、細胞内の浸透圧と外液の浸透圧が等しくなると止まります。しかし、外液の浸透圧がとても低い (蒸留水など)場合は細胞が破裂してしまうことがあります。

溶血

赤血球が吸水により破裂してしまうことを、特に溶血といいます。また、ヒトの赤血球は0.9%食塩水(=生理食塩水)と等張(浸透圧が等しいってこと)です。

細胞膜の性質の問題

オオカナダモの葉の細胞を濃い塩化カルシウム溶液に入れると、すべての細胞で原形質分離が起こったこれについて、原形質分離が完了したとき、原形質中、原形質と細胞壁の間の溶液中、葉の外の溶液中の塩化カルシウム濃度をそれぞれA,B,Cとする。A~Cの関係として適当なものを次の1~6のうちから1つ選べ。
1 A=B, A=C
2 A=B, AB, A=C
6 A>B, A細胞膜の性質の問題の解答・解説

解答4

(ポイント)『吸水力=外液の浸透圧』
原形質分離が完了したときなので吸水力と外液の浸透圧は等しいです。膨圧が存在しないことからこの場合は「原形質内の浸透圧=原形質外(←外液の浸透圧」 が成立しています。しかしこの問題では塩化カルシ ウムの濃度の関係を聞いています。原形質外は塩化カルシウムしか溶質がありませんが、原形質内は塩化カ ルシウム以外のいろいろな溶質が存在しており塩化カルシウムなんてほとんどないです。

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