【中学公民・第10講】家計の収入と支出
日々の生活に欠かせない「お金」。私たちの家庭では、どのように収入を得て、それをどのように使っているのでしょうか?食費や光熱費、教育費など、家計はさまざまな収入と支出によって成り立っています。このお金の流れを知ることは、将来の自立に向けた大切な第一歩です。
第10講では、家計の基本的な仕組みを学びます。家計簿の役割や収入と支出のバランス、貯蓄やローンの考え方などを通じて、私たちがどのようにお金と向き合っていけば良いのかを考えてみましょう。お金の使い方を学ぶことで、より豊かな生活を築くヒントが見つかるはずです!
家計の収入の種類
家計とは、家庭の営む経済活動、すなわち家庭の収入と支出をいう。収入(所得)には勤労収入・事業収入・財産収入などがある。
動労収入
勤労所得、給与所得ともいわれ、会社(企業)や役所(政などに勤務する人が得る賃金などの収入のこと。家計の収入の中では最大の割合を占める。
事業収入(事業所得)
個人が農業や商店、工場などを経営することによって得る収入のこと。
財産収入(財産所得)
その人の所有している財産から生まれる収入。土地や建物からの地代や家賃、預金や株式 などから得る利子や配当金などの収入のこと。
家計の支出の種類
家計の支出は、実支出(消費支出・非消費支出)と実支出以外の支出に分けられる。
消費支出
消費のために支出される費用のこと。
食料費…飲食のためのすべての費用
住居費…家賃や住宅ローンの返済金、住居の維持費などの費用
被服費…洋服や下着など、衣料品にかかる費用
光熱費…水道費・電気代・ガス代・水道代などの費用
雑費…医療・理髪その他保健衛生費、教養・娯楽費、教育費、交際費などの費用
エンゲル係数
生活にゆとりがある場合には、一般的に消費支出に占める雑費の割合が大きくなる。家計の消費支出総額に占める食料費の割合を百分比(%)で表したものをエンゲル係数といい、豊かさをはかる1つの目安とされてきた。
非消費支出
消費以外に支出される費用。
税金…国民の納税の義務を果たすため、各家庭が支出する所得税・住民税などの費用
社会保険の掛け金…年金保険・医療保険などの社会保険のための掛け金
貯蓄(実支出以外の支出)
所得から消費支出と非消費支出を引いた残り。銀行預金や生命保険、火災保険の掛け金、株式や国債の購入の費用などがある。