FBライブを"ポチッ"から癌サバイバーに最終章
おわりに
14日間ライブ配信のお講座で知り合った銀座の漢方の成尾成晃先生が、日本の夜中にもかかわらず、私の話を聞いてくださった。私は癌になった根本的な原因がわかった。私は離婚後、度重なる裁判でドイツ人が嫌いになり、日本に帰りたくても娘を連れて帰れない、ドイツという国が大嫌いに近いほど嫌いだった。娘が大きくなるまでの我慢と自分に言い聞かせていた。なりなり先生(成尾先生のニックネーム)は、「そこです」とズバリ指摘された。嫌いな環境に長年いるということだった。『なるほど』とすべてが腑に落ちた。お酒の量が増えていったのも現実を逃避したかったから。ドイツ、ドイツ人に対してネガティブな言葉が多かった。
不思議なことに自分の思考の癖に意識し、発する言葉をかえていくと、30年も住んでいたドイツ、いつも見ていた景色が綺麗に見えたり、新しいポジティブな発見があったり、知り合うドイツ人も親切な人が増えた。なんといっても医療費負担がほぼ0割のこの社会制度には脱帽だった。ドイツ人の連帯感を見直した。
ドイツが好きになっている今の私がいる。治療を通じて、素晴らしい方々に出会った。本当にたくさんの方が私たち親子を助けてくださった。感謝の気持ちしかない。
癌の診断を受けた時、自分はなんてアンラッキーだと絶望した。しかし、癌は私の人生を伐根的に変えた。癌になる前の私はせいぜい70歳まで生きれれば本望と思っていた。今は100歳まで生きたい、なぜなら、やりたいこと、したいことだらけなのである。52歳。人生折り返し、2歳の気分だ。今までは自分ではなく、娘に金銭的な投資をした。それは、若い娘の方が可能性はあるからと思っていたからだ。しかし、今は違う。私も可能性だらけ。歌を習いはじめ、子供の時に好きだったピアノをまた習い始めた。動画編集も時間を忘れるほど楽しい。クラシックギタ-も習いたい。
癌になる前の私は、死んでも、私のお葬式に「ありがとう」って言ってくれる人はいなかったかもしれない。でも今はいる。自分の感謝の気持ちを還元したく、人と接している。
色々なことを通じて日本の政治、社会をみた。オリンピック、アフガニスタンの日本政府関係者脱出、眞子さま結婚への大半のコメント、年金を頼らず、副業を推奨し始める政府、森友問題、少子化問題、いじめ、天下り、政治での忖度、アベノマスク、結果的には自民党が勝った選挙。海外にいると日本の不思議なところがよく見え、ドイツ政治と比較できる。ドイツに来てよかったと思えるようになった。税金の無駄遣いがあまりに日本はひどい。また弱者には手厚いドイツの社会福祉。例えば、その一つに車椅子でも自転車でもベビ一カ一でも、すべての公共交通機関に乗車することができる。その他、信じられないぐらいにたくさん。。。私はドイツにいてよかった。
大好きだったワインは今は一滴も飲まない。あの時の私はもういない。癌のおかげで、私の食生活を180度変えた。外食が多かった生活から、無農薬の材料で手作り料理中心になった。ポジティブな言葉を使い、否定的な言葉は使わない。世界中の波動の高い、前向きな素晴らしい方々と知り合った。味覚はまだ戻っていないが、与えられているものは数えきれない。
子供の時に親の経営していた会社が倒産し、競売に出されたピアノ。ピアノのレッスンから帰って、ピアノがあったところは色が黒ずんでいた壁しかなかった。あの光景が何度も病室にいた時に脳裏に浮かんだ。またピアノを習っている。何歳からでもやり直せるたった1回きりの人生。
癌に感謝。キャンサ-ズギフト(癌からの贈り物) に心からありがとう。
【終わり】
今までの投稿に、スキをおしてくださった方々、
フォロ-してくださった方々に心よりお礼申し上げます。
Youtoubeで癌サバイバミュージシャンのしんやさんと対談しました。
私のチャンネルリンクはこちらです。
https://youtube.com/channel/UCNcb5d5zoImawGwCwlu_Frg
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