鬼も、福も
2月3日節分
節分は、季節の始まりの日(立春・立夏・立秋・立冬)の前日で雑節のこと。
その昔は、季節ごとに節分という季節の節目を大切にしていました。現代では、その中でも代表的な2月3日を「節分」と呼んでいます。
落とすべきものを落として、季節をまたぐ日。
鬼とは、なにか
鬼というものは、一体なんだったのか、これまで深く考えることもありませんでしたが、今年の節分を迎えて、鬼というものが、一体何だったのかと、無性に気になってしまいました。
鬼というものは、怪物の一つではなく、何かの象徴として存在することが多いものでした。
例えば、妖怪としての鬼は、人の理解を超えるもの、よくわからないもの、見えないものへの恐怖として、おどろおどろしい姿で描かれています。
また、仏教での鬼は、欲深さの象徴として描かれていることも。
鬼たるものは、自分の中にあるものだとしたら
鬼というものは、外からくる悪ではなく、自分の中にあるものだとしたら。鬼たるものとは、自分の中にある、落として行きたい、払っておきたいものということ。
それでは、逆に内に入れたい福とは何かと考えたら、それは自分がこうありたいという、自分なのかなと思うのです。
鬼も、福も。
鬼も、福も。
外から来る、善悪ではなく、自分の内側に生まれるものだとしたら、節分とは、季節をまたぐたびに、自分に向き合う行事なんだと思うのです。
一生懸命に、外からくる悪いものを追払い、良いものを呼び込む。
単なる損得の概念ではなく、自分を律し、慎ましく、気高く暮らしてきた人たちは、きっとこんな風に考えていたのでは無いかと思うのです。