地図をみてニヤニヤする話 上田市の兎峰
世の中には地図をみて興奮するタイプとしないタイプの2種類が存在する。
わたしは興奮するタイプ。
カーナビなんてなかった子どもの頃。
昭和時代は道路マップというものがあった。
休みの前にお父さんがそれを開くとお出かけの合図だ。
地図をみる 旅にでる
少し大きくなってからは、道路マップで道を調べて自転車で遠い町(せいぜい板橋区あたり)に出かけたりした。
地図上で妄想トリップした行程を実際に走ると世界がどんどんとつながっていく気がしたものだ。
今は山の地図をみて稜線をつないだり、知らない山の名前を見つけてときめいたり、そんなことをしている。
そうしてみつけたのが上田市にある「兎峰」だ。
兎峰
上田市民にとってはおなじみでも、ヨソからきたわたしにとっては初めて聞くめずらしい名前。
かわいらしい名前の割には険しい岩峰のようだし、とにかく気になって仕方がない。
はじめて行ったのは去年の春。
岩の上で休憩していたおばあさんが、兎峰から見える里山の名前を順に教えてくれた。
山頂に寄って帰るというおばあさんを見送ってから、わたしも同じ道を歩いた。
里山の洗礼 信濃女へのあこがれ
おばあさんは「ちょっと寄り道」と言ったが、かなりの急登。
そして虚空山から鳥小屋山を経由する下山路が転がり落ちるようなザレた悪路。
鳥小屋なんてかわいらしい名前が憎たらしくも思えるくらいだ。
地図から地形を読み取れても足場の悪さ滑りやすさまではわからない。
里山はなめちゃいかんと思うと同時に、おばあさんのようなタフでやさしい信濃女になりたいと思った。
兎峰おかわり
昨年の暮れは、座摩神社からピストンで歩いた。
どんより曇っていたけれど、それなりに景色も楽しめ、山を独り占めして贅沢な時間を過ごした。
兎峰からみはらす景色のなかに、馴染みのある山が少し増えた。
信州で迎える2度目の冬はすこしあたたかいです。
歩いたコースについてはYahoo!で紹介している。
興味があれば読んでください。