暗黒の乃木神社と暗黒の二百三高地vol.6『白襷隊の投入、その前に』
暗黒の乃木神社と暗黒の二百三高地vol.6
🌟第三次総攻撃 「白襷隊の投入、その前に」🌟
参謀本部と満州軍総司令部の意見の食い違いなど第三軍を混乱させる要因はありましたが、11月中旬には盤竜山・一戸両保塁から両側の二竜山と東鶏冠山保塁の直下まで塹壕を掘ることに成功します。さらに中腹からトンネルを掘り胸壁と外岸側防を爆破することを計画。総攻撃は11月26日と決定されました。
11月26日、松寿山堡塁攻撃を担う第1師団左翼隊は午後1時より外壕より突撃。しかし身を潜めていたロシア軍の奇襲と周囲からの集中砲火と内壕の敵兵の逆襲で突撃した兵は壊滅。午後2時50分には外斜面に退却するしかありませんでした。
第9師団も午後1時より二龍山堡塁へ突撃を開始。松寿山堡塁などからの側射を受けて大損害を受けましたが、突入を続け、なんとか敵前100mの地まで到達しますがそれ以上は進撃できませんでした。
第11師団は東鶏冠山北堡塁の胸塔2箇所に爆薬を仕掛け点火。その後歩兵第22連隊が突入しました。しかし敵堡塁の破壊は僅かで白兵戦となり多くの犠牲を出してしまいます。午後1時40分には土屋師団長が重傷を負うほど陣地の争奪が激化、結果的に占領地の維持は出来ませんでした。
そして、その11月26日17時、ついに特別予備隊、通称「白襷隊」に戦闘加入の命令が下るのです。