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人生を照らすわなvol.5『責任者がいない時代』

『やはり責任者が責任を取るべき』
抹茶、小豆🫘という当に和菓子の王道スイーツを見ていて、ふと孫子のある言葉が頭をよぎりました。
孫子という兵法書の中に「およそ戦いというものは王道の正攻法で相対し、奇襲で勝つものである」という記述があるのです。
ビジネスに話を転じるとSONYのWALKMANなんかがそれに当たるでしょうか❔
各社がカセットテープの録音、再生の技術でしのぎを削る中で、音楽を街の雑踏の中で聞く再生しかできない機械の開発は当に奇襲です。
SONYが劇的な奇襲に成功する中、他の様々な企業も奇襲に撃って出ますが、どういう訳か悉く敗退の憂き目に遭っているように見受けられます。
以前、どこかの企業が土鍋で炊いたご飯を再現できる電気炊飯器を十万円近い金額で販売した事がありますが結果はあまり思わしくなかったようです。
社長は恐らく、それに見合ったものだから売れると考えたのかもしれませんが、十万円といったら一般的なサラリーマンの給料の約二分の一です。結構な思い切りがないと買えません。その会社の社長は社員にどれだけの給料を払っているか忘れてしまったようです。
このような失敗は表に出て来ないだけで、どんな企業も経験しているとは思われます。
大抵の場合、誰のミスか鵜の目鷹の目の犯人探しが始まり、そのミスを誰か被せやすい人に被せて、それで終わりというケースが多いように思われます。しかしながら、これは最もやってはいけない事のようにも思います。
「いやいや、ミスをした奴を見つけてとっちめたんだから、それで解決だろう❔」
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ミスを被せやすい人というのは、その組織の中で最も権力のない人であるとも言えます。権力のない人にミスを被せたところで、決定権のある人物が責任を取らない限り、ミスの根本的な原因は残ります。つまり、ミスが起こる元凶は取り除かれていないのです。
とどのつまりは社長がいの一番に責任を取るべきなのですが、それができる社長は少ないように見受けられます。
「製品の販売による成否で一々、責任を取っていては社長の首がどんだけ変わるか分かったもんじゃないよ」
と社長は思うかもしれませんが、責任を取らされた社員の思いはそれ以上に重いものだと思われます。
そしてミスは起こるものだという前提でバックアッププランを予め用意しておくのも大事だと思われます。
この「ミスは起こるものだ」という認識は会社にとっても個人的な問題としても大事だと考えています。なぜならば「なんであんなミスをしてしまったんだ」という悔悟の念は悪くすると鬱の原因にもなりかねないのです。
しかしながら、会社については、バックアッププランがない場合はやはり…
「社長が責任を取る」しかないようです。
それこそが会社の王道であり、中々世の中に見受けられない奇襲でもあると私は考えるのです。

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