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一般向き?「Windows365」とマニア向け「Windows11」?

【世は「クラウドOS」の時代に】
最近はなにかとクラウドが使われる。WindowsもWindows365というクラウドOSを発表した。アプリだけではなく、OSそのものが「クラウド」になる、ということだ。「OSをクラウドに」。この流れは、その昔は「Thin Client」としてプロの世界ではあったものと似ている。OSは全てクラウド上に。アップデートもセキュリティもクラウド上でやるから、これまであった煩わしいことや、セキュリティソフトも必要なくなる。それはPCの仕事ではなく、クラウドの仕事になる。クラウドOSが使えるノートブックは「クラウドブック」になる。当然、目の前のPCの性能やストレージ容量はクラウドで決められるので、月額のサブスクの料金で決まる。目の前のPCは低スペックの安いものでもOKだ。

【GoogleにはChromebookがある】
既に、Googleはこの時代を見越して「Chrome OS」を作り、「Chromebook」を商品として各PCメーカーに作らせている。いま、Amazonを見てもChromebookのコーナーもできている。Windows10でもWIndows10Sという低スペックのPCで動く「軽量版Windows」は出ており、明らかに来るべき「クラウドOS」の時代を予感させるものだった。

【当然スマホにも】
「クラウドOS」の流れは当然スマートフォンにも来る。OSもアプリもデータもメーカーやOS会社のクラウド上にある、というスマホ用OSだ。そして、それは中国のAlibabaが先行していたのをご存知だろうか。今でもまだそれは「Alibaba Cloud」として開発が続けられていると聞いているが、元は「Aliyun」である。既に10年ほど前になるが、クラウド・スマホOSのAliyunは、台湾のacerのスマホOSとして大陸中国の中国巨大キャリアでのデビューをする予定だったものだが、Googleがacerに「それをやったら、acerには今後Androidのライセンスを出さない」という圧力をかけ、Aliyunのデビューを潰した、ということがあった。これは当時、ハイテク系のニュースにも、なった(2012年)。ということは、Androidもやがて同じ「クラウドの道」を行くことがわかっていて、その道に立ちはだかる「障害」を、小さいうちに潰したのだろう、と、私は想像している。

【「クラウド」「サブスク」は次の時代の一般向けIT】
これらの流れを見ると、次の時代の一般消費者向けITの姿が見えるだろう。「クラウド」でシステムを作り、「サブスク」を収益源とする。そういうITのごく近い未来だ。ハードウエアは「容れ物」でしかなく、ハードウエアにある価値は限りなく低くなる。MicrosoftのOSは、ハイエンドのゲーム、グラフィックスなどハードウエアのパワーを必要とする用途には「Windows11」、そうではない一般ユーザーには「Windows365」というクラウドOS。その流れを作っているように、私には見える。そして、GoogleはAndroidを「クラウドOS」にし「Chromebook」でPC市場のシェアを獲得する。いま、Chromebook上でAndroidが動き、Androidのアプリも動く。AndroidとChromeOSはおそらく1つになっていくのかもしれない。

そして、これらのスマホ、PCには「5G」「6G」。未来は見えた。

【新時代のIT技術者になりたければ】
こういった新時代のIT技術者では、おそらくインフラ系ではネットワーク技術者がさらに多く必要になるだろう。安定したネットワークの保守、というのが重要なポイントになるからだ。特にIPv6はクラウド側からの通信に重要な役目を負うことになる。また、アプリのデザイン、特にUIなども、さらに重要なものになっていくだろう。つまり、UIデザインの自動化によるコストダウンと量産化で、デザインにかかる人件費をさらに下げる必要も出てくる。AIで最適なUI開発、なども現実に出はじめている。IoTのセンサー類の接続なども、標準化され、自動化される。その標準を作る競争が、世界で始まっている。しかし、現在あるIoTの多くは「視覚の代わり」が多いため、その多くは画像処理技術に収斂されていくはずだ。既に電気自動車の雄・テスラモータースは自社の自動運転には「LiDAR」という複合センサーシステムを主に使わず、画像処理を主にする、というアナウンスを行っている。つまり、画像処理技術者も大きな需要ができることだろう。

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