結局は「電池の持ち」。
【ICTガジェットは「日用品」】
ここ数年で、スマートフォンの無い生活は考えられなくなった。その証拠として「スマートフォンは無くてもいい」「ガラケーのほうが良かった」という、古いスマートものが無かった時代を知る高齢者を中心としたコミュニティの声も大きくなった。どこに行っても、スマホ無くして生活ができない、というのが、日本をはじめ、文明国の都市部、という状態だ。もう「ガジェット」という「なにかおもしろいもの」という単語も聴き飽きた。行政サービスを受ける場合でさえ、スマートフォンが必須、というものも増えてきた。
スマホはそこにあって、ストレスなく、手に取れば使えるもの、でいい。
要するに、多くの人にとって「一般消費者向けIT機器」とは、そういうことだ。
【スマートウォッチをとっかえひっかえ】
この1年は、最初は必要もあって、スマートウォッチをとっかえひっかえして使っていた。が、様々な「便利な機能」も、日常生活の中で使うものは特化されていき、使わない機能は使わずに置かれることになる。特にこれという機能が必要でなければ「ただの腕時計」になっていく。どちらにしろ、スマートフォンが普及して、それが日常になった現在、スマートウォッチなどのウエアラブルデバイスは日常で使うものとなり「さて、今何時?」というときは、手元にスマホがあれば、スマホの画面を見るし、トイレにスマホを持って行かなければ、トイレではスマートウォッチになるし、寝床であればスマートスピーカーに「今何時!?」と語りかけることになる。最初は便利だが、慣れてくれば使う機能は限られてくる。であれば、次にスマートもので気になるのは、
電池の持ち。
これだけだ。もちろん、常にAC電源につながれているものは、関係ない話ではあるが。頻繁に停電でもなければ、ね。
【スマートウォッチは「電池の持ち」で選ぶ】
この1年間、いくつかの代表的なスマートウォッチを使ってきたのだが、比較的長期間身体に密着させて使うスマートウォッチでキーとなるのは機能よりも「電池の持ち」だ、というのを実感している。最近は夜間の睡眠時の睡眠の質を調べるものも出てきているが、夜、家に戻ってスマートウォッチを充電台に乗せて、風呂に入り、ベッドに行って、翌朝そのスマートウォッチを充電台から外して腕に装着して出る、という生活が日常であれば、睡眠中はスマートウォッチのその機能は使えない。結局、その機能を使うのは、電池の持ちが長いもの、ということになる。つまり、最低限でも「Overnight 」で、電池が持たないスマートウォッチは、いくら機能が高くても使い方が限られてしまう。あるいは、充電のためのタイミングを自分で管理しないといけないので、煩わしくなり、やがて使われなくなってしまう。スマートウォッチのために生活のリズムを変えたくはない。結果として、自分の場合は、まず「2週間電池が持つ」と、謳われているスマートウォッチを選ぶ。様々な機能を使って電池の減りが多くとも、この表示であれば、1週間以上は充電せずに電池が持つことが普通だから、充電についてあまり気にする必要がなくなるからだ。
【「生活」は変化していくもの】
人間は生きていて、常に変化している以上、小さなものから大きなものまで、喜ばしいこと、事故、など、多くのことに遭遇する。そのたびに、日常生活というルーティンが途切れる。全く同じ日常を同じように何年も過ごす、ということはあまりない。であれば、身体に張り付いているスマートウォッチなどは、そのときのことを考えて、電池はより多く持つほうがいいに決まっている。いつもの仕事に出たら、大雨で電車が止まっていて、家に帰れず、仕方なく会社に泊まる、なんてことだってあるだろう。翌朝、スマートウォッチを見ると「電池切れ」で、慌てて会社で充電。。。あ、充電器は家だよ、ってこともあるかもしれない(あったかもしれない)。それは誰にでも起こりうる。仕事中に突然彼女or彼からのヘルプの電話が。。。なんてことだってあるかもしれない。
【電池の革命は起きるか】
とは言っても、これは現状のリチウムイオン電池の話だ。将来、今の電池以上にエネルギー密度も耐久性もあり、コストも安い電池ができれば、こういう「電池の持ちでスマートウォッチを選ぶ」ということは、なくなるのかもしれないし、できるのであれば、無くなって欲しい、と思っている。技術革新に期待したい。