小さな発想をかき消さない3つのポイント
コダテルもそうですが、ぼくが関わっている子どもの集まる教室では、日々子どもたちなりのアイデアが集まってきています。
先日のプログラミング教室では、授業が始まる前から頭に描いていたストーリー(作品)をホワイトボードに書きまくっている子どもも…。
零戦とトリプルハイパーZビームの世界を書いたんだよ
と、子どもが説明をしてくれますが、正直大人から見ると訳のわからない世界なんですよね。
でも、この世界というのは、子どもたちの中にある世界観。ぼくら大人には想像できない世界なわけだから、本当は価値あることなんですよ。
そういった、子どもたちが脱線するとか、頭にあるものを描いたりするということを、大事にした指導方法(教室運営)について考えてみました。
1.教材の中に遊び(余白)をあえて作り出す
コダテルで使っている教材には「自分で考える」余白が残っています。基本通りに作った後に、それを元にして、さらなる工夫を考えてみたり、新たな要素を加えたり…子どもによっては様々なんですよね。
大事なのは、そういった余白を認めてあげること。
「どんな物語(世界)を作ったの?」と問いかけてあげるだけで、子どもは自分が目指した世界を語ってくれます。加えていくという余白が自分の世界を作り出すきっかけになるんですよね。
2.自分の好きなものを描かせる
「描く」というのは、絵を描くだけではなく、自分で創造してプログラミング等で表現することを指しています。教材もありますが、まっさらなキャンバスの上で、自分がどんなキャラクターや動きをつくるかを試させてみることも時には必要だと考えています。
0→1が苦手な子どももいるんですが、促してみると、今までの経験の中で「これが好きなので書いてみたい(表現してみたい)」と言ってくれます。下手でいいので、それなりに書いてみたり、動かしてみると、「自分の好きがカタチになること」を理解することができます。そうした小さな創造を大事にしたいきたいですね。
決して、別の物を描くように指示したりはせず、子ども自身のインスピレーションを信じて委ねるんです。
3.小さな発想をストックしていく
コダテルは「企て」がゴールデンワード。それは、大人だけでなく、子どもたちにとっても同じです。
プログラミング等で生まれた発想をその場限りで埋もれさせないようにするため、アイデアは文字にしたり、作りかけ作品としてストックをしていきます。作りかけでもよくて、いつかのためにそのアイデアは残しておくんです。
それを大人が「すべて完成させよう」としてしまわない(先走らない)ようにすることも重要です。
小さな発想の積み重ねが、次なる作品に活かされていきます。コダテルで活動している子どもの一人は、自分オリジナルの作品をすべての例題に登場させているこだわりを持った子もいるんですよ。
大人の世界観ではありえないことも、実現可能性が低くても、
子ども自身が目指している作品を、まずは受け入れていくこと……
「小さな発想をかき消さない」ポイント(心がけ)になります。
何か質問・リクエストがありましたら、こちらからお気軽にどうぞ。