見出し画像

知らないこと

知らないことが多すぎる。
レバノンという国。
国名を聞いたことはあるけど、
どこにあるのかも、どんな国なのかも知らなかった。

『戦地で生まれた奇跡のレバノンワイン』
という映画を見た。

そして、偶然にも、その映画を見た数日後、
レバノンがイスラエルから攻撃を受けた、
というニュースを見た。
なんという皮肉な偶然だろう。
いや、偶然ではない、何かの啓示なのだろうか。

レバノンという国は、7,000年も前から、
高度な技術を持って、ワインを作り、
諸外国にも輸出していたという。
豊かな文明を持ち、たくさんの遺跡が残されている。
ローマ帝国やオスマン帝国に支配されたり、
宗教や民族の違いから、内戦が起こったり、
と、常に平和な環境でワイン作りが
続けられてきたわけではない。
それでも、レバノンのワイン作りに携わる人々は、
誇りを持って、命をかけて、
ワインを作り続けできた。
収穫したぶどうを運ぶトラックが、
ドローン爆弾で攻撃されても、
ワインを作るために、ぶどうを運び続けた。


そんな危険を冒してまでも、
ワインを作り続ける彼らに悲壮感はない。
愛おしそうに、ワイングラスをくゆらし、
ゆっくり、じっくり、味の変化を楽しむ。
変化の途中で、そのワインを語ってはいけない。
まだまだ、変化するから、
決めつけてはいけないと。
人間も同じだと。
変化の渦中で、その人をこんな人だと
決めつけてはいけない、と。

美味しいワインをゆっくり味わいながら、
笑顔で語らうことができれば、
戦争なんて誰もしなくなるのに、
と、誇り高きワイン職人が語る瞳には、
強い意志が宿っていた。
カッコいいおじいちゃまで、
会ってみたいなぁと思ったんだけど、
ふらっと、海に出かけたまま、
帰ってこなかったんだって。
去り際まで、カッコいい。

映画を見終わったあと、
レバノンワインをいただいた。
正直、あまり美味しいとは思わなかったけど
(いやいや、まだまだ変化の最中だったのだろう🤣)
お腹にガツンとくるというか、
生命力が強いというか、
そんな命がけで作られた心意気が
五臓六腑に訴えかけてくるような
生き物のようなワインだった。

機会があれば、ぜひお試しを🤗💕


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?