シンプルということ
すっかり秋モードになり、朝仕事に来ていく服選びに、少し時間が必要になってきました。
クローゼットの中とにらめっこしつつも、今日の天気や気温、気分や今日のスケジュールに合わせて決めています。
美に携わる仕事なだけに、色味とか組み合わせとか色々考えて柄物や派手色などを積極的に取り入れてはいるが、結局のところ自分が好きなものというのは、シンプルで綺麗なものなんだと改めて考えてしまう。
自分自身が手がけるヘアスタイルにおいてもその傾向はあり、もちろん過去の自分は派手なカラーリングのヘアスタイルや奇抜なヘアデザインを好んで作っていたし、お客様にも自分印として、前髪を思いっきり短くしましょうとか、もみあげ部分を刈りましょうとか、右サイドだけ長くしましょうとか許される限りのデザインをご提案してきました。
今もそのようなデザイン性のあるヘアスタイルも好きではあるし、お客様からのご要望やこの方なら似合うなと判断したらお勧めはしてますが、最近はシンプルでかつ、シンプルの中にその人らしさや、第三者がその人のヘアスタイルを見て何かを感じ取ってもらえるようなデザインを心がけています。
わかりづらい表現かもしれないけど、例えていうならiPhoneの中の基盤の如く、素人には中の物自体はわからないが、中を除いて見るだけで、"あっ凄い!"みたいな感じ。
機能美とデザインに意志を宿す感覚
白いTシャツひとつとっても値段やデザイン、生地の質感から裁縫に至るまでピンからキリまである。
何を選ぶかはその人の価値観なわけだが、ヘアスタイルを通して何かを感じ心が動く時とは、その人にとっての機能美と、他人から見てのデザインの両輪が噛み合う瞬間なのではないか。
クローゼットを眺めていてふとそんなことを思い、自分の生き方もシンプルでありたいと願う今日この頃です。