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心休まる場所

土日は混むので
金曜日に美容院に行って
髪を思い切り短くした

年内に髪を整えて
新年を迎えるものだと
こどもの頃祖母にきつく教えられたからか
年末には必ず毎年美容院に行くようになった

梳いて量も少なくしてもらった
頭が軽くなると不思議と心も軽くなる

この寒い時にと思う人もいるかもしれないが
風呂上がりのドライヤーの時間が
寒くなってくると
面倒で仕方なくなるのだ
これなら3分くらいで乾きそうだ

そのあと
美容師さんのお母さんが
美容院の横で営菜でいる
10席しかない小さな喫茶店に行くのが楽しみなのだ

午前中に窓ふきを済ませ
午後2時に予約を入れ
カットだけだから30分で完成

その後喫茶店で
同年代の店主と
何でもない世間話をしたり
ちょっとした愚痴をこぼしたりする

お店に漂うコーヒーの薫り
木の味わい
おかれている花瓶や
小物も素敵だなと思う

彼女は本と料理が好きで
よく本の話をする
もう70歳に近い年なので
白洲雅子さんや古井由吉さんをよく読んでいる

また料理も上手で
モーニングで余ったからと
今日もきんぴらごぼうを出してくれた

この前は自家製のマーマレードにヨーグルトだった
以前いただいた
小松菜と油揚げの煮物も美味しかった

若いころバスガイドの仕事をしていたので
名所のことをよく知っていて
その話を聞くのも好きだ

その頃の夢が喫茶店をすることだったそうで
仕事で行った先でカップやお皿を
少しずつ購入して
今夢がかなっているということらしい
備前 有田 信楽 砥部 萩 益子
ひとつとして同じカップはない

だから
コーヒーや
ちょっとしたおやつを入れてくれる
器の趣味もよく
「これはどこで買ったもの?」と聞くと
九谷焼だと教えてくれた

この喫茶店に寄って
店の雰囲気を楽しむのが
ここ10年の
心休まるひとときになっている
ひとりで来て
好きな時間に帰るのが
自分に合っているのだと思う

さあ4時になった
あっという間の1時間半
腰を上げて夕飯の支度のために
家に帰るとするか

楽しい時間は
すぐに過ぎてしまう


カップの一部
砥部焼きに百合
お花はい週間おきに変えるそうだ



ひとつだけある4人席
天井の吊り棚もおしゃれ
カウンター席が6隻

テーブルは檜の一枚板で
椅子も座り心地が良い
すべてご主人が設計したもの

一線を退き
一緒にカフェをしようと言っていたのに
内装が仕上がったら
脳梗塞で開店もまたず亡くなったそうだ

ご主人がいたらカレーやパスタやグラタンなど
軽食も出す予定だったそうだが
今は喫茶店一本

一日多い時でもお客さんは15人くらい
ほとんどの常連さんは
10時から14時までのモーニングが目当てなので
14時を過ぎるといつも一人か二人
きょうはわたし一人だった
だから落ち着くのかもしれない

今年の内に紹介したかった
行きつけの喫茶店でした


〆の一句です


極寒の日ドロップコーヒーの薫り


今日もお粗末様でした



#今年のふり返り
#年の暮れの過ごし方
#寒波
#わたしの一押し
#俳句
#カフェ


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のり
この度はサポートいただきありがとうございました これからも頑張りますのでよろしくお願いします