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「アウトプット」を効率的に出し続けるためには

皆さん、こんにちは。

「アウトプット≒成果を出す」ということは誰しも望むことであり、皆それぞれそのゴールはともかく生きている限り永遠のテーマかもしれません。

また誰しも最小限の投資で最大限の利益を望むことを思うのは当然ですし、その効果を最大化するために日々試行錯誤しているかと思います。私も結果責任を取らされる業界で長い間生きてきたので、今回はこちらをお話出来ればと思っています。

まずは「アウトプットとはどのような構造になっているか」からお話したいと思っています。簡単な数式に表すとこちらになります。

「①インプット」×「②才能」=「③アウトプット」

またまたざっくりですが、もう少し補足しますね(笑)。「①インプット」は変数で「②才能」は定数になると個人的には思っています。「才能は定数なのか」というご意見もあるかと思いますが、後述させてください。


「①インプット」について

私の外資コンサル業界の最初のキャリアは、いわゆる戦略ファームと呼ばれる所でして、それはまあ、「天才」という人材に事欠かない業界でした(笑)。特に当時は今よりもだいぶエッジが効いてました。入社した当時はそれなりにやっていく自信があったのですが、働いていくうちにその自信が無残にも砕かれていく日々でした。人生で一番の挫折です。

たぶん、見るに見かねて当時のパートナーが声をかけてくれたことを今でもはっきり覚えています。その方は私を採用してくれた方でもあったので、少し責任を感じてしまったのかもしれませんね(笑)。その方は自分の部屋に私を呼んでこのように話を切り出しました。

「お前は年間に本をどれくらい読んでいるのか」と。

「一応、俺はこの業界でもそれなりにやってきたが、今でも年間300冊は新しい本を読んでいる。能力も経験もまだまだのお前が俺よりインプットが少なくて追いつけると思っているのか」と。当時、私も週2,3冊は新しい本を購入してインプットを増やしている「つもり」でした。忙しい毎日でしたので自分ではよく読んでいる方かなと思っていました。ただ、自分よりポジションも能力も上の人達が自分よりも努力をしていることを全く知らず、なんか努力をしているつもりになっていたんですね。いやー、「井の中の蛙」でした。

それからは少なくともインプットの量だけは増やしていこうと自分に課して今でいう「朝活」などで続けていき、なんとかこの業界でそれなりの立場になるまで生き残ることが出来た感じです。

今では電子書籍で本を購入する機会が多くなっていますが、昔は紙ベースだったので、保有している本でひとつ部屋が潰れてしまっています(笑)。

「②才能」について

これについては少し残酷な話です。よく巷では「努力は必ず報われる」というような言葉がありますよね。このことを全否定するつもりはないのですが、基本これは「①インプット」を増やすということです。

才能というモノは先天的なものです。残念ながら平等ではありませんし、個体差もあります。カードゲームでいうと最初に配られたカードと同じです。最初のカードが悪いとカードゲームは降りることも出来ますが、人生はそんな簡単に降りることは出来ません。

スポーツだとプロで活躍できるかは才能の有無ということである程度はすんなり腹落ちするのですが、人生になるとそこまでドライに割り切れない人が多いかと思います。ただ、基本は同じです。残念ながら。

ここで大切なことは能力の有無ではなく、「タイプ」を見極めることです。

私の例でお伝えしますと、私は「1秒で70点」を取るのが得意な人間です。ただ、「1か月間で100点」取るのが不得意です。たぶん1年で100点取るのも難しいです。例えると、私は短距離選手であり、長距離選手ではないということですね。

短距離選手の私がマラソン大会に参加してはいけません。ですので、私は常に短距離のレースにしか出ないようにしていました。具体的には瞬発力を求められるクライアントとのMTGやプロジェクトの初期でのアイディア出し等、ひらめきとスピードで勝負するタイプです。自分の不得意領域を明確に理解して「局地戦」で「勝てるフィールドで戦う」ということが生き残るためには必要な戦略です。


「③アウトプット」について

このような感じで自己鍛錬していったのですが、これだけですと「効率」はよいのですが、「効果」が最大化されません。そこで必要なことが補完関係です。「自分にない能力の方と組んでいく」ということです。私の場合でしたら長距離選手を近くに確保して役割分担するということですね。

これがさらに進むと「チームビルディング」となります。私もチームやプロジェクトを組成する立場になってよく理解したのですが、例えば、いろいろな能力が平均70点の人を集めてもチームとしてもだいたい70点くらいな感じで落ち着きます。

一方、大部分の能力は赤点レベルですが、それぞれの得意領域だけは90点以上取れるエッジのきいた人間を集めれば、チームとしては90点を目指せることが可能ということです。もちろんこれはチームマネジメントは大変になりますけどね(笑)。一見ポンコツに見える輩が出来も品も良さそうな方々に勝っちゃうんですよね。これが「チームビルディング」の面白い所です。

日本人は必要以上に努力を美化する傾向があります。「困難に立ち向かえ」的な。もちろん努力は大事なのですが、全員が全員同じことが出来るわけではありませんし、出来る必要もありません。まずは自分の能力をしっかり見極め、その強みに対して努力することが必要だと思っています。

そのために客観的に自分の能力を見極められていますか?

この仕事をしていた時によく「戦略とはなんですか?」という質問を受けました。採用面接時とか新入社員とかがよく聞いてきたんですよね。結構哲学的な質問ですよ(笑)。いろいろご意見あるかと思いますが、私は常にこのように答えていました。

「戦略とは捨てることである」


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